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2013年2月28日 (木)

厳しく、優しく…

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WBCの侍ジャパンはいよいよ
2日から本番(第1ラウンド)に突入するが、同じくこの週末にはイースタン教育リーグや国内十二球団のオープン戦が関東にもやってくる。東京に住む敗戦処理。にとってはいよいよ待ちわびた生野球のシーズンだ。

東京ドームでのWBC第2ラウンドはその次の週末なので、この週末はオープン戦や教育リーグに足を運ぼうと考えている。今年も一軍、二軍、時間と金と体力に相談しながら野球場に足を運んだり、テレビ観戦をしていければと思っている。



ファーム十二球団本拠地観戦制覇まであと二球場となっているので何とかしたいものだが、現実的にはファーム観戦はジャイアンツ球場と鎌ヶ谷を中心の観戦となるだろう。


私は“常連”というのはほど遠い観戦ペースではあるが、一軍が東京ドームを本拠地にしていた頃から鎌ヶ谷に足を運んでいるから、ファイターズのファームを見てかれこれ十年以上になる。鎌ヶ谷を卒業して一軍に巣立つ選手、一軍に上がっていってもすぐに落ちてくる人、一軍に上がれぬままいつしか戦力外通告を受ける人…いろいろ見てきた。

特に鎌ヶ谷の場合、スタジアムと、室内練習場あるいは選手寮を結ぶ通路は通常、ファンと選手が直接接することが出来る。何度も同じ選手を見ていると、ファン対応の様子から人となりの一部を垣間見ることが出来る様になる。
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ファンサービス・ファースト”を掲げている球団の選手だけにおおむね、ファンとのコミュニケーションに可能な限り時間をかける選手が多い。敗戦処理。もそういう選手に情が移ることもある。


だが、ファームはあくまでもファーム。二軍はあくまでも二軍。選手たちにとっての通過点であるべき場所だ。ドラフトで入団してすぐに一軍に抜擢される一部の選手を除き、大概の選手は登竜門としてファームを経験する。基礎を身につける過程において必要な修行期間とはいえその期間は短い方が好ましい。あるいは上がるまでに時間がかかっても、一度上がったら帰ってこないで欲しいものだ。しかしすべての選手が一軍に上がれるものでは無い。

ファイターズにもファームの主のような選手はいる。ファンにも愛される選手で、一軍で故障者が出たりしてファームで試合に出られる選手が少ないときにはどんなポジションででも出る選手がいる。
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本来なら一軍で故障者が出たときに声がかかる選手でなければならないキャリアの持ち主だが、声がかかるのは有望な若手。その選手は層が薄くなったファームで試合に出ている若い選手を引き締める立場に回る。ファンはそういうところを見ている。打席での応援歌に国民的人気ヒーローの歌を使われていることから、ちびっ子ファンの認知度もナンバーワンのその選手に一軍に上がって欲しいと言うのはファイターズのファームの試合を観戦するファンの共通認識だろう。


かつてのドラフト1位も今年でもう11年目になる。一軍で活躍していればFA宣言をしてもおかしくない年数だ。シビアな見方をするファンは「戦力外通告を受けないのが不思議…」とすら言う。実際同じくファームでは古株だった選手が昨年ついに戦力外通告を受けた。
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その選手もファンに愛されるキャラの持ち主で一発長打の魅力を持った選手だったがなかなか一軍から声がかからないまま
8年間の現役生活を終えた。敗戦処理。もその選手のプレーを見て、率直に言って「そろそろかな…」とは感じた。毎年8月の終わりから9月の始め頃にファームの試合を見ると悪い予感がするものである。イヤな季節だ。

過去10年、ほとんどがファーム暮らし。10年間で一軍の試合には17試合しか出ていない。
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今年も鎌ヶ谷に行けばその姿を見られそうなことが複雑だが、敗戦処理。もどういうスタンスで応援しようか迷うものだ。


鎌ヶ谷と言えばヤジ…。時にえげつないヤジも飛ぶが、きつい中にも暖かさを感じるヤジが鎌ヶ谷のネット裏にはあふれている。ミスをした選手に暖かくドンマイドンマイと声をかけるも良し、奮起を促すために怒声を浴びせるも良し、かける声の内容は人それぞれだが、(一部の例外を除き)皆、選手にいつか一軍に行ってもらいたいから声をかけるのだ。

日本のプロ野球界の通例で言えば、三十歳近くになり、大半が二軍暮らしの選手なんて珍しい。ファンも何度か「今年で…」と不安に駆られただろうが今年もファイターズの一員として一軍を目指す。新人や二年目、三年目の若手選手と同じスタンスでその選手に声をかけていいものか悩んでいる。もちろんその悩みは今年に始まったものでは無い。

ファームの選手には在籍11年目の主もいれば、ルーキーもいる。それらを一括りにしてしまうのは大雑把すぎるが、やはりある程度の年数を経た選手には今年は厳しく接しようと思う。もちろん面と向かって厳しいことを言えるほど無神経ではないし、その選手のファンがすぐそばにいる可能性も無視できないが、敗戦処理。は元々“贔屓の引き倒し”や“あばたもえくぼ”を極端に嫌う。プロ野球選手としてはまだ一人前でない選手をちやほやしたり、甘やかすのはよそうと思う。少なくとも拙blogにおいてはダメだと思ったらダメと書こうと思う。ファンに真摯に接する姿を見ると書きづらいと感じるときもあるが、やはりグラウンドでファンの期待に応える選手になって欲しいから。

桃栗三年柿八年”ということわざがある。それをもじったタイトルのエントリーを立ててからもう五年半も経っていると思うと感慨深い。昨年、ある選手を“鎌ヶ谷から出入り禁止にして欲しい ”と書いたら早とちりしたファンからtwitterで注意されたが、結果その選手は鎌ヶ谷を卒業した。今年はそこまで言い切れる選手は現時点ではいないが、どの選手にもファームから巣立って欲しい。ただ、三年、八年経っても巣立たないこの二人には特にこだわって見ていきたいと思う。


もちろん、ジャイアンツのファームでもがく選手も同じ。

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昨年の終盤の試合でリリーフに出て二連続押し出し四球で一死も奪えずに降板しネット裏から「次にお前を見るのはTBSの『バースデイ』か?」とヤジられた元ドラフト
1位も一軍登板ないままに8年目を迎えた…。今年の暮れには本当に東山紀之のナレーションとともに密着取材を受けるかもしれない。

一軍を見るときはまた別の感覚になるが、“厳しく、優しく”ファームを観るようにしたい…。


P.S.
極めて個人的なことですが、今年プロ野球の試合を生観戦すると、初めて後楽園球場で生観戦した年からめでたく<!?>40年目となります!

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