格が違う!大谷翔平、田中将大の前に2三振と併殺打で完敗。チームも東京ドーム開幕戦に完敗…。
楽しみにしていた東京ドーム主催試合の開幕戦だったが、一週間前の2日にQVCマリンフィールドでの対マリーンズ戦が雨天中止となって先発の吉川光夫がスライド先発したためか、吉川を中五日にせず、敢えてファームから新人の新垣勇人を抜擢して先発させた。ゴールデンイーグルスの絶対的エースである田中将大に吉川をぶつけるのを避けたとの見方も出来るが、新垣云々ではなく、火曜日は毎週カードの頭なのだから吉川を戻して欲しかった。
ただ、そうは言っても新垣先発と決まった以上はルーキーの初陣をしっかり見届けてやろうと敗戦処理。は東京ドームに乗り込んだ。
だが新垣は立ち上がりの一回表を三者凡退、二回表も二死まではとったが、そこからケーシー・マギー、銀次に連打を浴びてピンチとなると八番の嶋基宏にレフトスタンドに運ばれ、3点のビハインドとなった。
新垣は四回にも先頭のマギーに安打を打たれると、銀次に右中間スタンドに運ばれ、0対5となった。田中相手に5点のビハインドは大きいが、六連戦の頭でリリーフ陣にしわ寄せをかけたくなかったのかファイターズベンチは新垣を五回のマウンドにも上げた。しかし一死から牧田明久とマギーに連打を浴びたところでついに降板。
二番手に森内壽春を送ったが残念ながら森内も火に油を注ぐ結果に。代わりっぱなの銀次に四球で一死満塁とすると、嶋にライト前安打で1点、九番に下がった聖沢諒に押し出しの四球でもう1点とピンチを抑えきれなかった。森内は六回にも先頭から二者連続四球でピンチを招き、牧田にタイムリーを浴びて0対8とされるが、矢貫俊之がヘビーローテーションな事もあって七回表まで投げた。
結局試合はファイターズが六回裏にマギーの失策からつかんだチャンスに小谷野栄一がタイムリーで1点を返したもののこれで精一杯で、九回表に鍵谷陽平が銀次にこの試合2本目の本塁打を浴びて1対9と大敗した。完敗だった。
田中は七回まで投げた。八回には7点差あるにもかかわらず高堀和也、ジム・ハウザー、福山博之とつなぐ慎重リレーで3時間超え試合に拍車をかけ、最終回は小山伸一郎が締めた。五回終了のY.M.C.A.の時点で20時を超えていた試合だったが、その試合時間の大半はゴールデンイーグルスの攻撃。八回裏の小刻みな継投には驚いたが、3時間22分のゲームだった。
【9日・東京ドーム】
モ 030 230 001 =9
F 000 001 000 =1
モ)○田中、高堀、ハウザー、福山、小山伸-嶋
F)●新垣、森内、矢貫、鍵谷-大野、鶴岡
本塁打)嶋2号3ラン(新垣・2回)、銀次1号2ラン(新垣・4回)、2号ソロ(鍵谷・9回)
大谷は冒頭にも触れたとおり、田中に対して三振、遊ゴロ併殺打、三振と完全に抑えられた。第一打席はスリーボールナッシングとなったが、逆に大谷が慎重になったか、三球続けてストライクを見逃して三振。五回裏の第二打席は一死一、二塁と初めてチャンスらしいチャンスを迎えての打席だった。田中の横をゴロで抜ける打球だったが、この回からショートに入っていた西田哲郎が好位置に守っていて併殺となった。一塁は微妙なタイミングだったがアウトの判定。
栗山英樹監督が猛抗議したがもちろん受け入れられなかった。
大谷はライトの守備では上述した五回表に一死満塁から嶋のライト前安打の打球を処理すると素早くバックホーム。二塁走者のマギーは三塁に止まっていたが、レーザービームで拍手を浴びた。ただ捕手の大野奨太が捕球した位置は三塁寄りにずれていてクロスプレーだったらどうだったか。聖沢の押し出しの後の一死満塁から松井稼頭央のライトフライを捕ってこれまたノーバウンドのバックホームをして大拍手を受けていたが、これまた送球が三塁寄り。
さすが“二刀流”を目指すだけあって凄い返球だが、低く投げることと、カットマンに返すという発想も必要だろう。二度のバックホームはいずれも満塁からのプレーで三塁から本塁を狙う走者が自重すれば後ろの走者は動けないが、後ろの塁が空いているときは要注意だろう。鎌ヶ谷での一軍オープン戦でも大谷の返球がずれたのを見た。
大谷は木曜日にはイースタンで先発すると言われている。3月21日の東京ドームでのオープン戦で投手→右翼手と“二刀流”を実践した時以来の登板となる。ホームチームのマリーンズは急遽試合をロッテ浦和球場からQVCマリンフィールドに移した程だ。登板二日前だからなのか、試合開始直前に大谷は一塁側のファウルグラウンドで軽い投球練習を十数球していた。
この場所は試合前には先発投手が練習したり、登板中も味方の攻撃が二死になったら肩慣らしをする場所だ。大谷の肩慣らしの直前には先発の新垣がそれなりの時間を割いて調整していた。
「野手では一軍、投手としては二軍」であるならば、“二刀流”完成のためには二軍に落とした方がいいと敗戦処理。は思っているが、ファイターズベンチはそうは考えていないようである。
それならそれでもいいが、一軍の試合で出す以上はライトからのスローイングは何とかした方がいいだろう。ちなみに今日はライトの守備に付いたときのイニング間のキャッチボールの相手を杉谷拳士と中島卓也が交互に務めていたが、杉谷は常にフライを大谷に投げて捕り方とスローイングの姿勢を注意していた。
杉谷も内野から外野に回ったので大谷の気持ちがわかるのだろう。鉄は熱いうちに打てという諺がある。早く治しておこう。
田中に手も足も出なかった大谷も初先発でKOされた新垣もまだスタートしたばかり。今年28歳になるルーキーの新垣は早く結果を出したいと焦るだろうが、今日の失敗をどれだけ糧に出来るかだ。同じルーキーの河野秀数が一軍練習に合流しているというから、明日すぐに入れ替えかもしれないが、次のチャンスは必ず来る。倍返しを期待したい。
武田勝の開幕戦での離脱に続き、新垣と入れ替わりに登録抹消されたのは武田久だ。苦しい戦いはまだまだしばらく続くだろう。
西川遥輝は相変わらずハルキらしかったけど、金子誠がイースタンで二塁を守って試合に出始めたことに刺激を受けて欲しいのだが…。
負けてもその中から何かを得られる試合をしてくれれば、多少のことは目をつぶって応援するよ。今日だって三人のルーキーを一軍で見ることが出来たのだから!
P.S.
今日のオマケ
さすが大リーグ434発男!ボールだけでなくバットも飛ばす!
空振りしたバットはこの後自軍ベンチへ…
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