吉川光夫、バックに支えられながら7回まで無失点の好投。東京ドームで今季初勝利!
ファイターズがある意味今季初めての快勝と言える試合運びだった。今日(10日)の東京ドームのゴールデンイーグルス戦は昨年のMVP・吉川光夫が先発。打線も初回から小刻みに点を奪い、序盤に調子の上がらなかった吉川を陽岱鋼と中田翔のレーザービームで二度にわたり走者をホームで刺して支えると、中盤は吉川らしく凡打の山を築いた。
武田久不在でどんな継投になるかと思ったが、八回を石井裕也、最終回を増井浩俊が締めて6対0と快勝した。
在京ファン待望の東京ドームでの初勝利。だがファンを魅了したのは吉川を始めとするファイターズナインばかりでなく…
(写真:9安打を浴びながらも7回を無失点に切り抜けて今季初勝利の吉川光夫)
今季初めてではないか。序盤こそ危なっかしかったものの全体を通せば快勝だ。ファイターズは今季これで4勝6敗だが、先発投手に勝利が付いたのは4日の対マリーンズ戦の木佐貫洋に次いで二人目である。何しろ10試合目にして初めて先発投手が序盤の三回までに失点をしなかったのだ。
敗戦処理。は仕事を終えて東京ドームに駆けつけたが、着いたのは四回表の途中。中田翔のレーザービームが放たれるちょっと前だった。中田の本塁打を観ることは出来なかった。
ゴールデンイーグルス打線の切れ目のない好調さを考えると、吉川だろうとアップアップながら無失点で切り抜けるのは上出来だと思う。そうこうしているうちに、四回裏、二死から鶴岡慎也がストレートの四球を選ぶと、続く西川遥輝が俊足を活かしての内野安打。この後暴投があって二死二、三塁となり、陽岱鋼がレフトのフェンスを直撃する2点タイムリー二塁打で5対0とした。
心強い追加点だが、武田久が不在であることを考えると、勝利の方程式といえるのは増井浩俊と石井裕也くらい。ここに宮西尚生を加えたいところだが、まだ一試合しか登板出来ていない。吉川は七回まで投げきり、理想的に直接石井に繋いだ。
そして打線も八回裏にミケル・アブレイユがゴールデンイーグルスの三番手、片山博視から代打本塁打で6対0とし、とどめを刺した形だ。
ただ、打ったアブレイユはいいのだが、代打を出されたのが打撃絶不調の稲葉篤紀なのが気になるところ…。
この日の第三打席に向かうとき、オーロラビジョンの稲葉の成績は目を覆いたくなる数字だった。
27打数2安打、本塁打0、打点0。昨年四十歳の大台に足を突っ込んだのでこれまでのようなフル回転は出来ないだろうとは覚悟していたものの、これほどまでとは思わなかった。WBC日本代表としての奮闘の思わぬ副作用なのか…。
結局この打席も粘りに粘ったものの、昨年までなら相手二塁手の頭上を超えていたであろう打球が詰まらされ、二塁へのハーフライナーとなって、スタートを切っていた中田が一塁に戻れず併殺となった。28打数2安打で打率は.071に下がり、第四打席で代打アブレイユを送られた。明日か、移動日なしで神戸に乗り込む明後日に稲葉は休養すると思うが、マイカ・ホフパワーもこの日の第一打席にようやく今季初安打という体たらくで、16打数1安打で.063。稲葉とアブレイユの打率を足しても、いわゆる“身長打率”にもならない。これから調子を上げてもらわなければならないから交代交代で使っていくだろうが、中田が調子を上げても勝負を避けられたり、中田以降の打線で得点を挙げられないといった問題点が噴出するだろう(既に充分貧打ぶりは露呈しているが)。大谷翔平の打撃センスが並々ならぬものであることはわかるが、大谷がここまで17打席立っているのに対して赤田将吾は8打席といかにも少なすぎる。明日は大谷はQVCマリンフィールドでのイースタン・リーグ公式戦に先発するそうだから、経験豊富な赤田をスタメンで使うのも一考だと思う。
点差的にプレッシャーがかかる場面でないということもあってか、石井裕也、増井浩俊ともにいわゆる“劇場”ではなく無難に抑えた。
【10日・東京ドーム】
モ 000 000 000 =0
F 111 200 01× =6
モ)●釜田、福山、片山-嶋
F)○吉川、石井、増井-鶴岡
本塁打)中田3号ソロ(釜田・3回)、アブレイユ2号(片山・8回)=代打
試合後のグラウンドでのパフォーマンスを終えたファイターズガールが、いつもなら一塁側のエキサイトシートのファンの前を走りながら退場していくのだが、真っ直ぐ一塁ベンチ横に消えていった。変だなと思っていたら彼女達は22番ゲートに向かうV字階段でファンをお見送り。記念撮影などに応じていた。
彼女達はこの後、22番ゲート外でもファンとの記念撮影に応じていた。新たなファンサービスなのだろうか!?
ファイターズのマスコットはB☆B、C☆Bに加え今年からポリーが加わって三人になった。東京ドームでの試合後の22番ゲート前にグリーティングの列が三つ出来るのかと思ったら、B☆Bとポリーで一つの列、C☆Bで一つの列という形に定着した。
それに加えてファイターズガールの列。彼女達は次第に個別にサインを書いたりしていた。
ファイターズは今年で北海道に移転して十年目ということで新しいサービスをどんどん提供するといっていたが、仕方ないとはいえ淋しい思いをしながら応援している在京ファンへの十年目のサービスがこれなのだろうか<笑>!?ま、悪くはないが…。
最後に、11日にイースタンで先発するという大谷翔平投手へ。“二刀流”を続けるなら、今日の陽と中田のバックホームのシーンをよく見て欲しい。肩が強いだけではダメで正確に投げないと走っている走者を刺せない。ダイレクトに投げるならコントロールに精度を付けることが必要だし、カットマンに正確に返球することも身につけよう!
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