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2013年7月13日 (土)

大谷翔平はオールスターゲームに出られるのか!?~オールスターゲームが夢の球宴だった頃…。

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今年のオールスターゲームにパ・リーグ外野手部門でファン投票選出されたファイターズの大谷翔平
11日の試合前の練習中に顔面に打撃練習の打球を受けた。三日間の安静を必要と診断され、登板予定が狂い、オールスターゲームの出場も不安視されている。

クリネックススタジアムでの11日の試合前、大谷は外野グラウンドでランニングをしており、1本走り終えてリラックスしている時に打撃練習中の二岡智宏の打球におそわれた。大谷はそのまま仙台市内の病院に向かい、精密検査の結果“右頬骨不全骨折”で三日間絶対安静と診断された。日刊スポーツによると、その後は痛みなどの経過を観察し、痛みと腫れがひけば通常メニューを再開し、実戦復帰の時期を決めるという。

オールスターゲームでパ・リーグを率いる栗山英樹監督はこの日、大谷を札幌ドームでの第一戦では1イニングながら投手として起用する方針を記者に語ったそうだが、白紙になった。

一日空けた12日、大谷は登録抹消こそされなかったが、札幌ドームのマリーンズ戦のベンチ入りメンバーから外れた。これまで、登板前後の実質的“上がり”の日でも名義上はベンチ入りメンバーに名を連ねていただけに事の重大性を物語る。もっとも大谷本人はオールスターには出場したいと強調しているという。


オールスターゲームに出場が決まった選手が出場を辞退すると、オールスターゲーム後、十日間試合に出場できなくなる。また、大谷のようにファン投票で選出された選手(野手)は毎試合、必ず出場しなければならない。



普通に考えれば、オールスターゲームの出場も大事だが、公式戦を優先し、治療を第一に考えるものだろう。だが敗戦処理。的にはもちろんケガの程度にもよるが、出来れば大谷には多少の無理をしてでもオールスターゲームにも出場してほしいと思っている。


古い話で恐縮だが、今から31年前、やはりオールスターゲームを目前に控え、故障に悩まされたファン投票選出の人気選手がいた。

現ベイスターズ監督、ジャイアンツ時代の中畑清である。「絶好調男」と呼ばれたジャイアンツの人気者は昭和57(1982)のオールスターゲームのファン投票でセ・リーグの一塁手として183,333票を集めて二年連続でファン投票で選出されていた。二位の藤田平7万票以上の差を付けていた。

中畑はこの時期、右肩痛を訴えて710日のカープ戦から欠場。オールスターゲーム出場が決まった後の同17日のホエールズ戦でスタメン復帰して本塁打も放ったが、その次の七回の打席で自打球を左足ふくらはぎに当てて途中交代。左足頸骨部打撲で全治三、四日と診断されていた。

当時の報知新聞には記者と中畑のこんなやりとりが掲載されていた。


-王助監督は“オールスターまでは無理をさせないで”といってるけど…。

中畑「まだ歩くと行けない状態だからね。残念だけど」


-オールスターに出場できないんじゃないか、と心配する声もあるけれど。

中畑「それは大丈夫。投票してくれたみなさんのためにも、オールスターには出ます」
1982719日付け報知)


実際、オールスターゲームを目前にして投手のローテーションなども多少無理をするこの時期に中畑は翌日以降の試合を欠場していた。ラジオ日本で試合の中継を聞いていた敗戦処理。はベンチリポーターのリポートに一瞬耳を疑った。スターティングメンバーを外れた中畑に関して当時のジャイアンツの藤田元司監督が「中畑は無理をすれば出ることが出来たけど、オールスターもあるからね」とコメントしたというのだ。最初にこの話を聞いた時、優先順位はどうなんだ?と思ったが、この年、中畑は上述のようにセ・リーグの一塁手として二年連続でファン投票で選出されていた。


実際にはその次の試合から中畑はスターティングメンバーに復帰したから、藤田監督のコメントがどこまで本気かは今となっては定かではないが、少なくともファン投票に選ばれた選手は可能な限りオールスターゲームでのプレーを重視すべきと言う考え方は大切であろう。

藤田監督に王貞治助監督、そして中畑のスタンスがファンに評価されたか、中畑は翌年、昭和58(1983)もファン投票でセ・リーグ一塁手部門で選出されたが、一塁手として中畑に寄せられた280,737票はセ・リーグ全体での最多得票であり、両リーグ合わせてもパ・リーグ外野手部門トップの福本豊281,896票に次ぐ二番目の多さだった。

今おそらく、藤田監督のような考えの監督も、選手も少ないかもしれない。だがそれはそう思わせないオールスターゲームの立ち位置の方に問題があるのかもしれない。セ・パ交流戦が定着してリーグ間の対決に希少価値がなくなったとか、大リーグ並みに試合数を一試合にしたらなどといろいろな議論があるようだが、個人的には試合数を減らすこと、つまり希少性を高めることでしか価値を創出できないようなオールスターゲームではファンを今より喜ばせることはどのみち難しいと思う。

大谷“外野手”に寄せられた
284,737票は単純にパ・リーグの外野手の成績を比べて投票した人ばかりではないだろう。同じファイターズで不動のレギュラー、陽岱鋼278,586票を上回っている。選手間投票では当然陽の方が上に来るが、ファンは大谷をオールスターゲームで見たいから大谷に投票したのだ。もちろん、ファンは故障を抱えてオールスターゲームに出場する大谷を想定して票を投じたのではないし、現在のファン投票のシステム自体にファンの間でも疑問視する見方があることも承知している。だがそれは別の問題として、オールスターゲームにファン投票という選出方法がある限り、ファン投票によって選ばれた選手はファンの期待に応えるための最大限の努力をして欲しいと敗戦処理。は思うのだ。

 

因みにケガをおして1982年のオールスターゲームに出場した中畑は当時の本拠地である後楽園で行われた第一戦(パのホームゲーム)を含めた三試合いずれもスターティングメンバーでは出場せず、途中出場した。当時からファン投票選出の選手は全試合に出なければならないルールは存在していた。後楽園での第一戦は試合途中で一塁の守備について1打数0安打、続く西武球場で行われた第二戦でもスタメンを外れ、同僚の篠塚利夫の代打で出て三振、そのまま一塁の守備に付いた。そして一日おいた大阪球場での第三戦でも代打で登場。旧バファローズのサウスポー村田辰美からレフト前に安打を放ったが守備に付かず退いた。

もちろん、到底試合に出場できないレベルであればオールスターゲームを出場辞退し、公式戦の出場選手登録も抹消して治療に専念すべきだ。だが投球には支障があるが打席だけなら大丈夫なら三試合とも一打席ずつでもいい。出場できる形があるのなら条件付きでも出場してほしい。幸いパ・リーグを率いるのは栗山英樹監督だ。

人間、年齢を重ねると何かにつけ「昔の方が良かった…」と思うようになり、口にするようになるという。だがかつてオールスターゲームは“夢の球宴”と呼ばれていた。あの頃の方がワクワクしてオールスターゲームのテレビ中継に見入っていたと思う。もちろんあの頃も基本的には選手は公式戦を重要視し、無理をせず大事を取ってオールスターゲームへの出場を辞退した選手もいた。


SHINJOのホームスチール以降、本当にワクワクしたプレーにお目にかかっていないかもしれない。いや、見てはいても、次の年になれば忘れてしまう程度のものかもしれない。

大谷だけではない。出場する全ての選手がオールスターゲームを再び“夢”の世界に戻してほしい。


今年のマツダオールスターゲーム第一戦まであと六日。ファイターズのオールスターゲームまでの公式戦は今日(13)を含め五試合。大谷翔平、果たしてどうなるか…。

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コメント

シュボ様、コメントをありがとうございます。

> 投手で肩や肘の違和感なら先の事を考えると辞退しても良いかなと個人的な考えですが

大事なことを書き漏らしていました。そうなのですよ、肩肘じゃないですからね(といっても顔ですが…)。

> とはいえ3試合はさすがに多いと思ってしまいます。2試合が個人的に理想だったりします。野球を見た当時のイメージでオールスターは2試合制、オリンピック年のみ3試合という固定観念があるのかもしれませんが・・・。

なるほど。私は三試合制の時代ですから。

現状、第一戦をドーム球場開催、第三戦でなく第二戦に被災地などでのプラスアルファ開催で土曜日か雨で流れても日曜に回るようにし、第三戦を屋外の常打ち球場でやるのがいいかなと個人的には考えています。

> そういう意味でもワクワクさせる要素のひとつである二刀流の大谷には可能であれば出場してほしいですね。

今日代打本塁打を放ったというので安心しましたが、ファンをワクワクさせるということを大事にして欲しいと思います。

投稿: 敗戦処理。 | 2013年7月14日 (日) 22時47分

こんばんわ

投手で肩や肘の違和感なら先の事を考えると辞退しても良いかなと個人的な考えですが(チョソンミンのオールスターで故障を悪化させたというエピソードを読んでからそう思うようになったんですが)、大谷は打者としてなら1打席だけでも立ってほしいですね。本人や球団関係者しか状態はわからないでしょうが可能であれば出てほしいです。

>>個人的には試合数を減らすこと、つまり希少性を高めることでしか価値を創出できないようなオールスターゲームではファンを今より喜ばせることはどのみち難しいと思う。

交流戦だけでなく、WBCもありますからここ10年で大きく変わったなという気がします。
とはいえ3試合はさすがに多いと思ってしまいます。2試合が個人的に理想だったりします。野球を見た当時のイメージでオールスターは2試合制、オリンピック年のみ3試合という固定観念があるのかもしれませんが・・・。

>>あの頃の方がワクワクしてオールスターゲームのテレビ中継に見入っていたと思う。

私は30代前半なので敗戦処理さんと世代は違うかもしれませんがパが清原、ブライアント、デストラーデ、ウインタース等にいつも見ているセの投手(当時はパリーグの試合を見る機会がありませんでしたので)がどう挑むか等とても楽しんで見ていた記憶があります。そして、オールスターでは斎藤雅樹は打たれていたという記憶も蘇ってきますが(苦笑 まあ思い出の効果もありますが、楽しんでいました。

そういう意味でもワクワクさせる要素のひとつである二刀流の大谷には可能であれば出場してほしいですね。

投稿: シュボ | 2013年7月13日 (土) 22時40分

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