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2013年9月27日 (金)

東北楽天ゴールデンイーグルスが球団創設9年目で初のリーグ優勝!~水を飲むときには井戸を掘ってくれた人々のことを忘れてはならない

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日、パ・リーグではゴールデンイーグルスの優勝マジック対象チームのマリーンズが先に敗れ、ゴールデンイーグルスがライオンズに4対3で勝利したため、ゴールデンイーグルスのパ・リーグ初優勝が決まった。

2004年の球界再編騒動の中で誕生し、2005年の新規参入から数えて9年目のリーグ初制覇。

パ・リーグではファイターズを応援する敗戦処理。としては悔しい結果だが、ここは素直に祝福するしかあるまい。

おめでとう、東北楽天ゴールデンイーグルス&そのファンの皆様!


(写真:リーグ優勝の原動力。マー君こと田中将大。 2013年4月撮影)



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敗という圧倒的な存在感を示す田中将大に牽引されたことは間違いないが(リーグ優勝決定の926日現在でチームの貯金が26、田中の貯金が22)、上位から下位まで満遍なく得点できる打線、則本昂大に代表される、田中に引っ張られるように安定してきた投手陣と、特にオールスター後、堂々の勝ちっぷりでパ・リーグの首位を走り続けていた。

今日の試合後に星野仙一監督の次に三木谷浩史オーナーが胴上げされたようだが、現場からの要請に基づいて、アンドリュー・ジョーンズ、ケーシー・マギーという相当費用のかかる外国人を二人揃えたことが打線の活性化に繋がったのだから、フロントのトップであるオーナーが胴上げされるのもむべなるかな…。

もっとも個人的には出来ればグラウンドで、ファンの前で胴上げされるのは監督、コーチ、選手、要はユニフォームを着ている戦士達が優先されて欲しい。チームの所有者たるオーナーとはいえ、グラウンドは彼らの聖地。プロ野球チームのオーナーは親会社のトップが務めるケースが多いが、オーナーと選手の関係は、社長と従業員の関係とは似て非なるものであろう。

ゴールデンイーグルスの優勝という事実に最大限の敬意を表しなければならないとは思いつつも、見てはいけないものを見てしまったと感じた。



それにしても、先にマリーンズが敗れ、勝てば優勝という状況で迎えた1点リードの九回裏、よくぞ星野監督はリリーフに不慣れな田中を投入したと思う。これが3点リードとかならわかる。1点差だ。案の定、内野安打と四球で走者を貯め、バントで送られて相手のクリーンアップに回り、もしも一打出ていたら逆転サヨナラ負けだ。それは単に優勝決定が先送りになるだけではない。田中の連勝が止まるというリスクがあるのだ。斎藤隆か、点差に余裕があれば球団創立初年度からこのチームで投げまくってきた小山伸一郎に華を持たせたいという発想があっても良かろう。

かつて仰木彬監督が優勝のかかった最終回のマウンドに守護神の吉井理人でなく、エースの阿波野秀幸を送り込んだことで吉井はかなりプライドを傷つけられたそうだが、ゴールデンイーグルスでも同等のことがない事を祈る。

しかしそれにしても田中投入という勝負手を切れる星野監督と、走者を出しながらも力で抑えきる田中は凄い。

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個人的には好き嫌いとは別に、複数の球団で優勝する監督は優秀だという持論を持っているので、星野監督は既にドラゴンズとタイガースを優勝に導いているが、三球団目とはさらに箔が付いた感じだ。三球団を優勝に導いた監督は他に故三原脩さんと故西本幸雄さんくらいではないだろうか。


田尾安志が寸暇を惜しんで地元の人たちの輪に入って地域に根ざす基盤を作り、野村克也が選手達を啓蒙し、マーティ・ブラウンを経て男・星野監督が花を咲かせた。田尾監督で七転八倒したあの年から9年目だ。

9年目での初優勝、長かったと思うファンが大半だろうが、早かったと思う人もいるだろう。

あの球界再編騒動の中、新規参入の旗揚げをしていた頃、三木谷オーナーの奥さんが経営するレストランをよく利用していたという縁で広岡達朗氏に三木谷オーナーがアドバイスを求めたことがあったという。広岡氏は「十年はかかると覚悟した方がいいと思いますよ」と言い、三木谷オーナーは「十年は待てないですね」といい、広岡氏にGM職を要請する腹案を引っ込めたという(広岡氏はいくらなんでもというくらいの低報酬にお断りしたとあるインタビューで語っていたが…。)。

結果、いろいろあって広岡氏の言葉より一年早いだけであったが、よくぞここまで来たと思う。

野村元監督が自分の前の田尾初代監督のことを今でも批判しているのを聞くが、あの一年目、上述したように田尾監督が行ったことはグラウンドの勝負だけでない。寄せ集めのようなメンバーを一つにまとめる最初の年というだけでも大変なのに、初めての土地、仙台のファンに受け入れられるため、大規模な支援者はもとより、地域の商店街とか、それこそ草の根的なファン開拓までを兼任していた。旧近鉄バファローズ出身の経験者が多少スタッフに名を連ねていたとはいえ、フロントも試行錯誤だった一年目の苦労を否定するのは、いかに監督としての器の違う野村克也であっても、口が過ぎると言ったところだろう。

もちろん、水を飲むときには井戸を掘ってくれた人々のことを忘れてはならない。ノムさんがどんなに否定しようとも、このチームと苦楽をともにしてきたファンの方は田尾初代監督の尽力を忘れないだろうが…。


ファイターズとしては820日からの仙台での三連戦での三タテで、辛うじて前年のチャンピオンとしての意地を示したものの、その後札幌と仙台で続けて三タテを食らう始末。文字通りの「倍返し」をされてしまった。マー君にも相当貢いでしまった…。

田中と大谷翔平が初めて先発で相対した96日の対戦で、大谷が五回で降板した時点で2対2の同点だったことから、道新スポーツが“互角投”1面で大きな見出しを飾ったが、恥ずかしいことこの上なかった。これ以上投げさせてももたないと思われたから継投策に頼らざるを得なくなった大谷を互角と書くメディアと、それを読んで満足するファンが多いようであれば、北海道の野球文化は先が見えてくるかもしれない。

おっと、横道にそれてしまった。

ゴールデンイーグルスは田中に加え、新人の則本の一本立ちが大きかった。この二人で貯金が29。チームの貯金を上回る。あとはジョーンズとマギーが加わって上位からでも下位からでも得点できる打線が他の先発投手試合で援護をする。ベテランの松井稼頭央が下位に回る打線構成になったのも、ベテランに過度に依存せず、脇に回って支えてもらえ、実力を発揮しやすかったというのもあろう。そしてその松井の当面の後継者という意図込みで獲得したと思われる昨年の藤田一也の加入も大きかった。
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結果的に藤田は二塁をしっかり固め、正捕手の嶋基宏を含めたセンターラインが固まった。紆余曲折はあったものの、ここに来て好循環が作用した。ケースは異なるが、
2006年のファイターズの優勝と個人的にはかなり重なった。
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銀次の打撃は東京ドーム時代に頭角を現した頃の小笠原道大を彷彿とさせた。



ゴールデンイーグルスを見続けてきたファンの皆さん、本当におめでとう。


大切な事なので最後にもう一度…水を飲むときには井戸を掘ってくれた人々のことを忘れてはならない。

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コメント

チェンジアップ様、コメントをありがとうございます。


> こんばんは。この記事を読んで、三木谷の胴上げだの、広岡さんが低賃金だから断わったってのも、三木谷の性格が出てますね(笑)。
あの人はホントにケチですからね・・・。楽天の初代監督に掛布案があったそうですが、掛布だと二億要るから、で、5千万で田尾にしたとかね。

“掛布監督”って話ありましたね。「田尾監督で○分の1の金額で済んだ…」とか。

幻の広岡GMの話は、広岡氏の言い分と三木谷オーナー側の言い分が食い違っているので何とも言えませんが…。

で、マーティ・キーナートでしたよね<苦笑>。

> 阪神同様、ノムさんが耕した畑に星野が花を咲かせたという形。

阪神と今回の楽天で異なるのは、野村と星野の間にブラウンがいたという点<笑>。

三木谷オーナーの方針でコストを抑えざるを得ないと悟った球団社長、球団代表といった幹部が頼ったのが、費用をかけないことに関しては人後に落ちないカープの鈴木常務。

その人の推薦でブラウンを監督にしたと言われましたし、残念ながらなくなられましたが、三村敏之さんをフロントに引き抜いてましたね。

球団は三村さんにそれこそGM職をお願いしたかったそうですが、監督がノムさんだったので「GMなんて要りませんよ」と言われかねない。そこでフロントの要職をしてもらっておいて、野村監督退任後にGMに据えて、GMが先頭に立つ球団編成を視野に入れていたそうです。

> 日本シリーズにいけなかったら、楽天ファンのダメージは大きい気がしますね。巨人ファンよりもダメージ大きいと思うもの。そりゃ、巨人ファンも日本シリーズ進出逃したら、ダメージはあるでしょう。ただ、今回の楽天は天と地の差があるでしょうね。

そこまでは考えませんでした。

ただ、どうなのでしょう。

2009年のCSのファイナルステージの初戦でスレッジに逆転サヨナラ満塁本塁打を浴びて、あれで現実に戻された。目が覚めたという楽天ファンが少なくなかった様な…。

実際、「ソフバンにさえ勝てれば、ダルのいない日ハムなら何とかなる」と言ってた人多かった様に記憶しています。

CSを引っかき回すことが伝統芸であるマリーンズが勝ち上がったら面白いファイナルステージになるかと思いますが、「アドバンテージと田中マー君で既に二勝」と言っている人もいます。

ジャイアンツもこのところ相当たるんだ試合をしている感じがしますが…<苦笑>。

投稿: 敗戦処理。 | 2013年9月29日 (日) 21時09分

こんばんは。この記事を読んで、三木谷の胴上げだの、広岡さんが低賃金だから断わったってのも、三木谷の性格が出てますね(笑)。
あの人はホントにケチですからね・・・。楽天の初代監督に掛布案があったそうですが、掛布だと二億要るから、で、5千万で田尾にしたとかね。

 阪神同様、ノムさんが耕した畑に星野が花を咲かせたという形。

 さて、短期決戦に弱い星野監督が、CSでどうなんですかね?
 これは巨人にも言えますが、優勝チームが決まっても、「さあ、日本シリーズだ」にならんですからね。
 日本シリーズにいけなかったら、楽天ファンのダメージは大きい気がしますね。巨人ファンよりもダメージ大きいと思うもの。そりゃ、巨人ファンも日本シリーズ進出逃したら、ダメージはあるでしょう。ただ、今回の楽天は天と地の差があるでしょうね。

投稿: チェンジアップ | 2013年9月29日 (日) 17時38分

Eagles fly free様、コメントをありがとうございます。

> 敗戦処理。さん、お久しぶりです、こんばんは。
先ほどはお祝いメッセージありがとうございました。

こちらこそ、ご無沙汰しております。

ゴールデンイーグルスの優勝に際し、一言お祝いを申し上げたく、twitterのアカウントの方にお邪魔させていただきました。

> 田尾監督で印象に残っているのは、ゴールデンウィークの時でしたが、ファンが大勢サインを貰おうと監督の周りに集まった際、おばちゃんが子供を使ってサインを複数回貰おうとした行為に対し
「ちょっとごめんなさい。あなたにはさっきサインしましたよね。なるべく多くの方にサインしたいので、そういうことはやめてくれますか」
と、やさしい言い方ながら、毅然とした態度で断っていたことです。

不勉強にして初めてその話を聞きましたが、田尾さんらしい感じもしますね。

最近、木佐貫投手でも同じような話を聞きましたが…。

> いい加減深夜で酔っ払っているため記事の趣旨に合うかわかりませんが、(初年度は結果的にはこれでもかというぐらい負けたものの)個人的に田尾監督には今でも感謝しています。

記事の趣旨云々はお気になさらずに、忌憚なくコメントをいただければ幸いです。

というか、昨夜は当日でしたし、可能な限り酔いしれていただきたいですね…。

あらためて、優勝おめでとうございます。

投稿: 敗戦処理。 | 2013年9月28日 (土) 01時23分

敗戦処理。さん、お久しぶりです、こんばんは。
先ほどはお祝いメッセージありがとうございました。

さて。
田尾監督で印象に残っているのは、ゴールデンウィークの時でしたが、ファンが大勢サインを貰おうと監督の周りに集まった際、おばちゃんが子供を使ってサインを複数回貰おうとした行為に対し
「ちょっとごめんなさい。あなたにはさっきサインしましたよね。なるべく多くの方にサインしたいので、そういうことはやめてくれますか」
と、やさしい言い方ながら、毅然とした態度で断っていたことです。

素直に、田尾さん、凄いな、って思いました。

いい加減深夜で酔っ払っているため記事の趣旨に合うかわかりませんが、(初年度は結果的にはこれでもかというぐらい負けたものの)個人的に田尾監督には今でも感謝しています。

追伸
当時の関川選手や紀藤投手のことを思い出したら、朴念仁の私もちょっぴり泣けました。

記事、ありがとうございました。

投稿: Eagles fly free | 2013年9月27日 (金) 02時03分

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