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2014年1月29日 (水)

こんなオーダーが観たい!2014年<パ・リーグ>篇

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セ・リーグ篇に続いて今回はパ・リーグ篇。こちらもセ・リーグ同様予想オーダーと言うより願望オーダーという意味合いが強い。こちらも昨年の順位の逆順に。



ファイターズ
()陽岱鋼
()大引啓次
()西川遥輝
()中田翔
()アブレイユ
()ミランダ
()谷口雄也
()大野奨太
()今浪隆博
※ 青文字
は左打者、緑文字はスイッチヒッター、以下同じ


各種報道によると栗山英樹監督は中田翔を三塁にコンバートさせようと考えているらしい。三塁手のレギュラー、小谷野栄一がここ三年間、打率が
2011年から.237.228.275と低迷。昨年向上したところを見ると旧統一球の影響で今季はさらに復活するかとの期待も出来るが、この打力では寂しい。栗山監督もそういった理由でメスを入れようとしているのではないか。

ただし中田は入団当初こそ三塁を守っていたが、イースタン・リーグで観る限りお世辞にも守備が上手いとは思えなかった。打撃の覚醒と外野転向がリンクしての一軍レギュラー定着なので、ここで中田を外野から三塁に回す意図が見えてこない。

そして中田を三塁に回すなら外野のポジションが空く。入れ替わりで小谷野を回すという考え方もあるだろうが、マイカ・ホフパワーに代わる新外国人野手として外野手を獲得するのかと思ったら、ホアン・ミランダは左打ちの一塁手。稲葉篤紀の年齢的な衰えを考慮して一塁手を補充するという考えは悪くないと思うが、これまた報道によると、“二刀流”大谷翔平を今年は先発ローテーションで回す一方で登板と登板の間にDHで出場させる構想があるという。だとするとその際には昨年のパ・リーグ本塁打王、ミケル・アブレイユをDHでなく一塁手としてスタメン出場させることになろうから、ミランダが一売りしか守れない選手だとすると、ベンチに下げざるを得ず、大谷の“二刀流”のメリットが薄れてしまう恐れがある。

“二刀流”大谷の起用法として、先発ローテーション投手として週に一回投げさせ、先発と先発の間に野手で出場する時はケガのリスクが低いDHで使うというなら、なおさらのこと、新外国人野手は外野を守れる選手を捜してきて欲しかった。もちろん、まだミランダのプレーを観た訳でなく、登録が内野手と言うだけでの判断だが…。

では昨年までのようにレフト中田、三塁小谷野で良いのかというと、三塁の方には二塁手としては守備に難がある西川遥輝を回したい。二塁には背番号が56から9に代わるなど球団の期待の大きさがうかがえる中島卓也の抜擢が有力だが、中島と中島ファンには悪いが中島にはスーパーサブ的位置づけに回ってもらって今浪隆博の二塁起用を推したい。攻・走・守のどれを取っても合格点ではあるが抜きんでたところがないのが今浪の弱さだと思うが、ファーム時代に見せた、対左投手でもフォームを崩されずに食らいついていき、野手のいないところに打球を運ぶテクニックを一軍でもアピール出来ればポジション獲得が近いと思うが…。

大谷は上述のように投手優先の“二刀流”となりそうだが、あるイベントで作家の山田隆道氏がその道三十年、カープのベテランスカウト、苑田聡彦スカウト統括部長の見立てとして「大谷は野手にすれば3000本安打打てる逸材」といったという言葉を信じたい。話半分だとしても1500本打つのだから…。いずれにしろその大谷が外野の一角を占めることがないとすれば、ライトのポジションには谷口雄也の大ブレークを期待して抜擢したい。一軍定着という点では佐藤賢治の方が近い距離にいるが、何か大化けしそうなので…。


バファローズ
()ヘルマン
(
)平野恵一
()糸井嘉男

()ペーニャ

()T-岡田
()坂口智隆

()谷佳知
()伊藤光
()
安達了一


瀬戸山隆三
球団本部長が「あともう一人外国人選手を獲得する」と言っていたようだが、確かにまだまだパンチが弱いスタメンだ。しかもウイリー・モー・ペーニャにしろT-岡田にしろ坂口智隆にしろ、昨年の姿ではとても浮上は覚束ない。ましてや八年ぶり復帰の谷佳知も、残り79本に迫った2000本安打を達成するためには何が何でもレギュラーで出たいところだ。打率三割ペースで打っても79安打を打つには約260打数を要する。一試合に4打数として65試合を要する。シーズンの半分近くをスタメンでフル出場して2000本安打に到達と考えると、出番が限られるジャイアンツから出たというだけでは決して明るくないことに気付くだろう。谷には頑張って欲しいが、谷が出ずっぱりでは他の選手は…という問題もある。現実には鉄平との併用か?

昨年ライオンズで40盗塁を記録したエステバン・ヘルマンは打率も.319と安定していたが、4本塁打、55打点は中軸を任せるには心許ない。もったいない気もするが一番打者として切り込み隊長役を託したい。

打線に厚みを増すにはもう一人の外国人獲得が必要になろう。それが噂されるアレックス・カブレラだとすると、カブレラは外国人登録から外れるので外国人枠を投手に回せるようになり、昨年から残留したブランドン・ディクソンアレッサンドロ・マエストリを同時に一軍で登録出来るメリットがあるが、新規の外国人助っ人だと投手の枠に制約を加えることになる。

年はオリックス本体が創業50周年だとのことで、例年以上に優勝が使命づけられていて、昨年の今頃に大引啓次を出してまで糸井嘉男を獲得したのも今年を見据えてのものだったようだが、その割にはイ・デホアーロム・バルディリスを流出させてしまう脇の甘さを露呈してしまった。あとひとりの外国人助っ人にもよるが、男前森脇浩司監督が故仰木彬監督並みにマジックを操らない限り、親会社のメモリアルイヤーに花を添えるのは難しそうだ。


ホークス
()長谷川勇也
()今宮健太
()内川聖一
()イ・デホ
()松田宣浩
()カニザレス
()中村晃
()鶴岡慎也
()本多雄一



昨年は何故Bクラスに落ちたのか不思議に思えたが、少なくとも打線に関してはあまり文句の付け所は少なかったと思える。その打線にイ・デホが加わることでさらに厚味が出来てしまう。松田宣浩がチームの補強渦をやんわりと批判したそうだが、柳田悠岐、江川智晃、李杜軒らのモチベーションを下げなければいいがという気にはなる。

大ブレークした2008年から両リーグにまたがって六年連続打率三割以上を継続中の内川聖一と、まだ伸びしろがありそうな松田でイ・デホの前後を固めると、昨年あわや年間200本安打に迫った長谷川勇也がクリーンアップから浮いてしまう。昨年は528日以降の97試合にクリーンアップの一角に座り続けた長谷川がクリーンアップから外れて仮に一番打者に入るとすると、昨年長谷川がクリーンアップに固定され始めた試合の翌日の5月29日から96試合二連続で一番打者として出場した中村晃が後ろに回らざるを得ない。いやはや凄い打線だ。


マリーンズ
()加藤翔平
()根元俊一
()角中勝也

()クルーズ
()井口資仁
()鈴木大地
()今江敏晃
()里崎智也
()岡田幸文



昨年は打線においてはベテランの井口資仁を二塁から一塁にコンバートすることで打撃に比重を置けることにし、空いた二塁にはショートでは今一つ安定感に欠けていた根元俊一を回し、ショートに鈴木大地を固定出来たことが変革に結びついた。この路線を踏襲したいところだが、井口の年齢的なものを考えると、三番ではなく理想的には六番か七番で打線に厚みを増す役割を任せたいところだ。では井口抜きで相手に脅威を与えるクリーンアップが組めるかというと、角中勝也の一昨年並みの活躍と、新外国人選手、ルイス・クルーズが「当たり」という前提でももう1枚足りない。鈴木大地のさらなる進化か今江敏晃の安定があれば井口を外せるがまだまだ井口に頼らざるを得まい。ただ、昨年途中から加入したグレイグ・ブラゼルサブローがベンチにいるのでコンディションを見ながら使い分けというのが実状か…。

それと、ポスト里崎。クライマックスシリーズで抜擢された田村龍弘に期待がかかる。個人的には小池翔大が好み。里崎→田村というシフトチェンジの間に入り込みたいところ。


ライオンズ
()秋山翔吾
()金子侑司
()栗山巧
()中村剛也
()浅村栄斗
()ランサム
()坂田遼
()炭谷銀仁朗
()鬼崎裕司



昨年終盤に出ただけの中村剛也がフル出場出来ればそれだけでも打線は大幅アップ。スワローズのウラディミール・バレンティンが昨年樹立した年間60本塁打の記録にぜひチャレンジして欲しい。その中村に代わる四番打者としてパ・リーグの打点王に輝いた浅村栄斗を三番で使う構想があるようだが、打点王を獲得する勝負強さを中村の後ろに置いて活かしたい。そして浅村が片岡治大のFA移籍で空いた二塁に入り、穴を最小限にする。下位打線が弱く見えるが、渡辺直人をうまく使いたい。

金子侑司の二番抜擢はスイッチヒッターという希少性を買った。森本稀哲に頑張って欲しいが現実には難しいか…。


ゴールデンイーグルス
()岡島豪郎
()藤田一也
()銀次

()ジョーンズ
()ユーキリス
()枡田慎太郎
()松井稼頭央
()嶋基宏

()聖沢諒


このチームは打線をどうするかより、田中将大が抜けた穴をどうするかが最大の注目点。かつてのファイターズがダルビッシュ有の抜けた年に優勝出来たのだからと楽観視しているファンも少なくないようだが、ファイターズの場合は前年186敗のダルビッシュの抜けた穴を前年0勝の吉川光夫145敗とブレークすることで最小限にとどめたが、240敗の田中の代わりは!?期待するとしたら昨年12敗の釜田佳直か…。基本的にはケーシー・マギーが抜けてケビン・ユーキリスが入ったくらいの入れ替わりだが、メンバーに代わり映えがないと燃え尽き症候群が心配される。昨年、日本プロ野球史上初めて38歳になる年度に遊撃手として規定の出場数、そして100試合を超えた松井稼頭央が今季も一年間レギュラーで出られる保証はないが、そこは後藤光尊が転ばぬ先の杖。後藤を二塁に入れて藤田一也をショートに回すだろう。ただこの後藤以外、レギュラーとその次に来る選手に差がありすぎるのでは…。特に牧田明久、中島俊哉がいる外野陣に比べて内野陣が…。


セ・リーグに比べると球団間格差が少ないと思われているパ・リーグだが、昨年最下位のファイターズとしては他の球団に比べると上積みが少ない様な気がする。昨年はこのタイミングではまだアブレイユがいなかった。まだまだ動きがあるかな…。

正直、ジャイアンツとファイターズ以外は情報収集不足が否めない。「今年はこんな選手がブレークする」「○○選手をお忘れなく!」というのがあれば、コメントで指摘いただければ幸いである。


【参考資料】「プロ野球本当の実力がわかる本20132014~エイバーメトリクスで見るプロ野球~」日刊スポーツ出版社

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コメント

もみあげ魔神様、コメントをありがとうございます。

> 開幕前のこの時期は、夢が膨らみますね(^^)(でも実際にオーダーを組んでみると不安感も…)。

ある意味、一番幸せな時期かも<笑>。

> マリーンズの加藤翔平は、もしスタメンに定着するようだと、ロッテ打線の新たな武器になりそうですね。
昨年、浦和で見る機会があったのですが、打・走とも、二軍のなかでは抜きんでた感がありました(また実際にグラウンドで見ると、華もある)。

私もジャイアンツ球場で何度か観たことがありますが、センスのある選手ですね。マリーンズの外野陣は同じようなタイプが多数いますが、抜け出るチャンスはあるかなと、一番・加藤にしてみました。

> 日本ハムは、西川の打順・ポジションがどこになるかで、シーズンの順位が変わってくるかもしれませんね。

守備に目をつぶって二塁手として使うという選択肢も考えられますが、ファイターズがそれをやるということは、北海道移転後、脈々と築いてきたことを棄てることを意味すると思います。その意味では西川は今季のファイターズを占う存在と言えるかもしれません。

> 楽天は昨年、優勝後のテレビの特集でフロントの話し合いを映していたときに、「今季は優勝したけど、ショートの守備範囲が…」みたいな場面があったので、早い段階でショートとセカンドを入れ替えるかなとも思っていたのですが、果たしてどうでしょうかね。

個人的には藤田獲得の時点で「ポスト松井」を見込んでいたと思います。オフの後藤獲得も含めて。

拙blogで何度か言及しているように、松井は遊撃手としてのいわば定年を超えています。

> シーズン終了後に、開幕前の予想と、実際のスタメンメンバーを比べてみたら、また面白そうですね。

因みに昨年の同じ時期のエントリーではこんな感じでした。

○こんなオーダーが観たい2013年<セ・リーグ編>→ http://mop-upguy.cocolog-nifty.com/baseball/2013/01/2013-7e4e.html

○こんなオーダーが観たい2013年<パ・リーグ編>→ http://mop-upguy.cocolog-nifty.com/baseball/2013/01/2013-efc2.html

笑ってやって下さい。

投稿: 敗戦処理。 | 2014年2月 5日 (水) 22時57分

開幕前のこの時期は、夢が膨らみますね(^^)(でも実際にオーダーを組んでみると不安感も…)。
マリーンズの加藤翔平は、もしスタメンに定着するようだと、ロッテ打線の新たな武器になりそうですね。
昨年、浦和で見る機会があったのですが、打・走とも、二軍のなかでは抜きんでた感がありました(また実際にグラウンドで見ると、華もある)。

日本ハムは、西川の打順・ポジションがどこになるかで、シーズンの順位が変わってくるかもしれませんね。あとは、挙げておられるように、新外国人・ミランダと、外野の一角が、安定してスタメンを張れるようになれば…。

楽天は昨年、優勝後のテレビの特集でフロントの話し合いを映していたときに、「今季は優勝したけど、ショートの守備範囲が…」みたいな場面があったので、早い段階でショートとセカンドを入れ替えるかなとも思っていたのですが、果たしてどうでしょうかね。

シーズン終了後に、開幕前の予想と、実際のスタメンメンバーを比べてみたら、また面白そうですね。

投稿: もみあげ魔神 | 2014年2月 5日 (水) 00時01分

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