こんなオーダーが観たい!2014年<セ・リーグ>篇
スワローズ
(二)山田哲人
(中)上田剛史
(左)ミレッジ
(右)バレンティン
(三)川端慎吾
(一)畠山和洋
(捕)相川亮二
(遊)谷内亮太
※ 青文字は左打者、緑文字はスイッチヒッター、以下同じ。
夫人に暴行を働いたというウラディミール・バレンティンの今季のプレーに支障無しというニュースを踏まえ、考えてみた。昨年はバレンティンの孤軍奮闘という感じだったが、今季もこれといった補強はなく、プラスアルファがあるとすれば、昨年左足首靱帯断裂で96試合の出場に留まったラスティン・ミレッジがフル出場出来た場合くらいか。
バレンティンの力を最大限に発揮してもらうにはバレンティンの直後を打つ打者が重要。普通に考えればここにミレッジを持ってくるのだろうが進境著しい川端慎吾に重責を担って欲しい。
もう一人は畠山和洋の復活。昨年終盤は松元ユウイチにとって代わられたが、高い次元での競争を期待。
「八番・遊撃」に谷内亮太を抜擢したのは昨年ファームで球際に強いプレーを何度か見て印象に残っているからだ。実際には森岡良介の壁はまだ高いだろうが、今季中にはポジション奪取という話が出るくらいになって欲しい。
他には田中浩康→山田哲人、相川亮二→中村悠平という世代間の争いも見もの。ただこのチームは競い合ってポジションが決まると言うより、故障の隙を突いて出たものが勝ちということが多い。それがなければそこそこ層の厚いチームだと思うのだが。
ベイスターズ
(中)荒波翔
(遊)山崎憲晴
(右)梶谷隆幸
(一)ブランコ
(三)バルディリス
(二)石川雄洋
(左)筒香嘉智
(捕)高城俊人
このチームもスワローズ同様、主砲トニ・ブランコを活かすか殺すかだろう。昨年は主に中村紀洋がブランコの後ろを打ってベテランならではの勝負強さを発揮することで相手チームが安直にブランコを歩かせにくい状況を作ったが、その中村が既に40歳。フル出場に不安があると考えたか、バファローズで91打点をマークしたアーロム・バルディリスを獲得した(中村は61打点)。そのバルディリス獲得を早い時点で見込めたのか、108試合に出場して.294、11本塁打、50打点のナイジェル・モーガンをあっさり手放した。
ファンの中には昨年モーガンが見せた様々なパフォーマンスが見られなくなることを残念に思っている人も少なくないだろうが、新球団になって三年目。ムードメーカーより、より確実にチームの白星急増に近づく選手獲得に走ったのだろう。当エントリーではオーダーにしか触れないがベイスターズとしては外国人枠四人を投手2、野手2で割り振りたいのだろう。
そのモーガンの抜けた外野陣は荒波翔を中心に、昨年長距離砲として覚醒し始めた梶谷隆幸と、相変わらず未完の大器のままの筒香嘉智を内野から外野にコンバートさせることで埋める。
荒波を一番に置くか、石川雄洋を一番に置くかは監督のフィーリング次第か…。
このスタメンだと、ここ一番の代打要員に中村、多村仁志、金城龍彦と相手からは嫌がられそうなベテランがずらりと並ぶ。
ドラゴンズ
(中)大島洋平
(二)荒木雅博
(三)ルナ
(右)平田良介
(一)ゴメス
(左)和田一浩
(遊)ヘルナンデス
(捕)谷繁元信
谷繁元信のプレイングマネージャー抜擢と、落合博満GMの就任とコストカットの豪腕ばかりに目が行ったが、肝心のチーム力はどうか。
一番ポジションが確実なのが谷繁兼任監督本人かもしれないというのが皮肉。
個人的に今年こそ年間を通じて活躍すると期待しているのが平田良介。トニ・ブランコ、その前がT.ウッズと外国人の長距離砲の指定席だった四番の座を奪って欲しい。ただし外野のポジションはセンターの大島洋平、2000本安打を目指す和田一浩、新外国人のアレクシス・ゴメスで埋まるが、ゴメスに一塁に回ってもらうことにする。現実にはエクトル・ルナを三塁から一塁に回し、森野将彦、新外国人のアンダーソン・ヘルナンデス、高橋周平の三人で三遊間を競わせる様だが…。
十二球団で最も世代交代が急務と思われる球団ながら、新たな顔ぶれが外国人と伸び悩んでいる平田というのはどうだろう。チームを変えるという意味では高橋周平の大抜擢もありだろうが、ショートを守らせるとなると慎重にならざるを得ないのではないか。「アライバ」と比較されるということだ。ウエスタン・リーグは観戦機会が少ないので何とも言えないが、堂上兄弟に吉川大幾の急成長が待たれる。
カープ
(二)菊池涼介
(遊)梵英心
(中)丸佳浩
(一)キラ
(左)エルドレッド
(右)廣瀬純
(三)堂林翔太
(捕)石原慶幸
昨年は16年ぶりにAクラスに返り咲き、今年は勝率5割超え&2位浮上、そして23年ぶりのリーグ優勝を狙おうという勢いが付くはずだが、野手にこれといった補強もなく、願望オーダーも面白くも何ともないものになった。普通に考えたら丸佳浩、菊池涼介の一、二番なのだろうが、それでは面白くないのでちょっと捻ってみた。これでも栗原健太、東出輝裕、松山竜平が控えているのだから強みがある。
タイガース
(二)西岡剛
(中)大和
(遊)鳥谷敬
(一)ゴメス
(左)マートン
(三)新井良太
(右)今成亮太
(捕)鶴岡一成
昨年ほとんど存在感がなかったブルックス・コンラッドに代わり、マウロ・ゴメスを獲得した。右の大砲で一塁を守るゴメス。四番に定着出来れば打線の軸が固まる。ただ一塁手に新外国人が座れば、昨年チーム最多で133試合に一塁を守ったかつての四番、新井貴浩がはみ出ることになる。新井貴はかつて守っていた三塁のポジションを弟の新井良太と争うことを厭わないと言っていたが、新井兄弟がタイガースに揃った2011年以降、三塁手としての出場数で二年間は兄・貴浩が上回っていたが、昨年は出場なし。一年間のブランクがどう出るか…。
また、昨年打撃が評価されて自己最多の88試合に出場した今成亮太には外野の一角を占めてもらいたい。日本球界復帰二年目の福留孝介、昨年は開幕前の左肘内側側副靱帯損傷の影響で25試合の出場に留まった上本博紀、チーム的には一押しだと思われる伊藤隼太らとの争いに勝ってレギュラーをつかんで欲しい。
まあ個人的にはタイガースで最も関心の度合いが深いのは鳥谷敬がいつまで遊撃手としてフル出場を続けられるかなのだが…。
ジャイアンツ
(二)片岡治大
(右)長野久義
(捕)阿部慎之助
(三)村田修一
(一)ロペス
(遊)坂本勇人
(左)アンダーソン
(中)大田泰示
このチームに限っては打順を組む時に最も悩むのは誰に八番を打ってもらうかだ。昨年は公式戦144試合の過半数となる77試合で八番打者は二塁手が務めた。数少ないウイークポイントか…。内訳は寺内崇幸の29試合を筆頭に他に脇谷亮太17試合、藤村大介12試合、中井大介10試合、立岡宗一郎7試合、高口隆行2試合。ここに片岡治大が加わる。盗塁王4回の片岡を使う以上は一番打者で使って欲しい。そうなると、八番打者でも試合に出してもらえるだけでも充分という大田泰示に今年も性懲りもなく期待したい。もちろん、現状ではどう考えても高橋由伸の方が明らかに上。実際には直近三年間、故障続きの片岡がレギュラーとしてフル出場出来るかは疑問。今年も寺内がポジションを使うかも。
四番打者は阿部慎之助、村田修一、甲乙付けがたい力強さが拮抗してきた。捕手の重責を考え、阿部の打撃での負荷を軽減して三番阿部、四番村田にしたが、個人的には最強の打者は阿部だと思っている。
なお、長野久義を二番に入れたのは二番打者として野球を再勉強して欲しいから<苦笑>。入団から四年間、昨年まで三年連続でセ・リーグの外野手部門でベストナインに選ばれているが、昨年も随所で見られた、状況判断ゼロの打撃をなくさない限り本当の一流選手とは言えまい。
次回はパ・リーグ。
【参考資料】「プロ野球本当の実力がわかる本2013-2014~エイバーメトリクスで見るプロ野球~」日刊スポーツ出版社、他
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