中井大介が右に左に本塁打三発!交流戦のDH候補に浮上か!?
一軍より二週間早く開幕したイースタン・リーグ。開幕してもう一ヶ月以上経っているのだが、実は何を隠そう、ファイターズの公式戦を今季初めて生観戦するのだ。教育リーグや独立リーグのチームとの練習試合を観てはいるが、イースタン・リーグ公式戦を観るのは今季初めて。もちろんこれまで週末開催も組まれていたが、なかなかタイミングが合わなかった。なるべくならイベントの絡まない試合をまったりと等とも考えていたが、二週前の12日の戦の日は女子野球に足を運んだのでようやくとなった。
既に報じられたとおり、球場外壁に選手の写真入りバナーが掲出されていた。ファイターズスタジアムが出来て18年目。この球場から巣立っていった選手達を讃えるもので、大リーグのスタジアムではよくあるらしい。日本だとほっともっとフィールド神戸が思い浮かぶ。
ダルビッシュ有に関しては立派すぎるスコアボードやプール設置に大きく寄与してくれたのだから、この程度でなく銅像でも建てて球場の名前も“ダルビッシュスタジアム鎌ヶ谷”にしてもよいくらいだと思う。
面白いのはFAでライバル球団に移籍した選手も讃えていることだ。
押本健彦は一年目から一軍でやっていた印象が強いが、現在スワローズでファームに落ちている。出来ればこの球場ではマウンドに上がらず再び一軍で活躍して欲しいものだ。東京ドームの内装が今年80周年のジャイアンツ一色に染まっていたのを今週の火曜と水曜に見て唖然としたファイターズファンで溜飲を下げた人もいるのだろう…。
今日と明日27日二日間のテーマは“わくわくデー「鎌スタ☆グルメ祭り」”。例によって正面ステージ広場脇に出店が並ぶ。選手がつけ麺の列に並ぶ一コマも…。
この他、何故か女子プロレスの選手も出演。4月29日に川崎市体育館でディアナ3周年記念大会「DANGER ZONE」を行うワールド女子プロレス・ディアナから伊藤薫とSareeeが出演。
アイドルっぽいルックスのレスラーと、一目でヒールとわかるキャラ。いつの時代も女子プロレスはわかりやすい<!?>因みに大会の告知チラシをもらったがダンプ松本、ジャガー横田、豊田真奈美の名がある…。
二人は始球式に参加。予想通りSareeeが投手で伊藤薫が捕手。
とんでもないボールを投げたSareeeに伊藤薫が激昂してマウンドへ。そして止めに入ろうとするC☆Bと中原信広さん扮するDJチャスという、これまた予想通りの茶番なのだが…、
写真を見ると、見切れているが先発の木佐貫洋も伊藤薫をなだめている<笑>。
そして、スタンドの多くのファンの予想通り、DJチャスは…
<笑>。
試合はファイターズが木佐貫、ジャイアンツが小山雄輝の先発。ファイターズはジャイアンツとのこの三連戦に昨日が吉川光夫、今日が木佐貫で、明日は斎藤佑樹が先発するそうだ。三人とも一軍でマリーンズ相手に投げて欲しいメンツだ。
だが、その木佐貫が怪しい。
一回表、一死から新人の奥村展征にプロ入り初本塁打を浴びると、目下絶好調の横川史学にもライトオーバーの本塁打を浴びた。
さらには中井大介にも連続弾を浴び、あっという間の4失点。
一回裏、ファイターズは渡邉諒四球、岡大海死球の一死一、二塁で四番の北篤が一、二塁間の緩いゴロ。捕球した一塁手の坂口真規が一塁ベースカバーに入る小山に悪送球してしまい、二人の走者が生還。すぐに2点を返した。打球が緩かったにもかかわらず坂口は二塁方向を確認し、それからの一塁送球で手元が狂ったようだったが岡崎郁監督の逆鱗に触れたか、すぐさま和田凌太に交代させられた。この後、森本龍弥にタイムリーが出て、あっという間に3対4と一点差に迫った。
死球を受けた岡は、三塁側で観戦した敗戦処理。にはどこに当たったか正確にはわからないが、右手か右腕だったようだ。治療を受けるためにベンチに退いたがそのまま一塁走者として出場。北の打球での坂口の悪送球の間に一挙にホームインしたが二回表の守備には付かなかった。試合後に三塁ベンチから出てくるところを見たが、手に包帯を巻いていて、サイン目当てのファンがさすがに自重するほどだった。
ジャイアンツの守備ミスは二回にも続く。二死から渡邉諒の遊ゴロを大累進がジャッグルして一塁に高投する失策を冒すと、続く岸里亮佑の二遊間のゴロを奥村が大きく弾く連続エラーで一、三塁。岡に代わって途中出場の鵜久森淳志が中前安打で同点とした。
これで立ち直らなければならない木佐貫だったが、三回表、加治前竜一にライト前に運ばれた一死一塁から中井が二打席連続となる本塁打。中井はその一球前にもレフトのポール際にあわや本塁打という大ファウルを打たれておりいわば打ち直しの一発だった。
中井に関しては拙blog19日付けキューバ代表のスラッガー外野手獲得の日に中井大介が特大弾でアピール。 で取り上げた様に、2月の右肘痛の影響で今もまだ守備に付けず、イースタン・リーグに復帰したもののDHでの出場に限定されている。だが冒頭の写真の一発を含めて3本塁打とパワー全開。今季から外野に挑戦しているが、守備解禁が待たれる。
また、5月20日から始まる交流戦では今季は例年と逆でセのホームゲームでDH制が採用される。ジャイアンツではDHには高橋由伸が適役と思えるが、左投手の先発が予告される試合では中井の名前が浮上してくるかもしれない。対左投手だと矢野謙次が真っ先に思い浮かぶが、矢野は代打のスペシャリスト。ここ一番に残しておきたいと原辰徳ら首脳陣が考えれば、DH中井案が浮上する可能性は高いと見る。
ジャイアンツの内野陣はその後も小山の足を引っ張る。五回裏、一死二塁から鵜久森の強烈な三塁ゴロを和田恋が大きく弾きタイムリーエラー。まあ安打と判定されても不思議でない強烈な打球ではあったが、これで既に退いた坂口を含めスタメン内野手が全員失策となった。小山は5失点ながら自責点は0。本塁打で得点するジャイアンツ、エラー絡みで得点するファイターズという構図。
しかしジャイアンツは六回表に和田恋の右翼線二塁打から一死一、三塁というチャンスを作り、大累の三塁ベース直撃のタイムリーで1点を追加すると、続く七回表に中井にこの試合三本目の本塁打が出て5対9となった。この後、ファイターズの岸里にプロ入り初本塁打が出るが、6対9で試合終了。
【26日・ファイターズスタジアム】
G 402 001 200 =9
F 310 010 100 =6
G)○小山、星野、田原誠、S土田-鬼屋敷、加藤
F)●木佐貫、大塚、多田野、河野、乾、白村-荒張、尾崎
本塁打)奥村1号ソロ(木佐貫・1回)=プロ入り初、横川8号2ラン(木佐貫・1回)、中井2号ソロ(木佐貫・1回)、中井3号2ラン(木佐貫・3回)、中井4号2ラン(多田野・7回)、岸里1号ソロ(小山・7回)=プロ入り初
ファイターズが七回から多田野数人をマウンドに上げると、ジャイアンツの加藤健が途中出場しているだけに因縁の対決が再現されるかと主に三塁側の応援席付近がにわかに色めきだったが、多田野が1イニングで降板したため実現しなかった。加藤は八回表の打席で無死一塁から送りバントを試みるも捕邪飛に終わった。すると三塁側から「加藤、今の頭に当たったと抗議しないのか!」「岡崎、原監督なら出てくるぞ!」などと2012年日本シリーズ第5戦のシーンを蒸し返すヤジが飛び交った。
この後、加藤は九回裏の守備で宇佐美塁大のファウルフライを追って一塁手の和田凌と交錯して捕り逃すと、「頭に当たったんじゃないか」「多田野退場<笑>」等と再びヤジられていた。
まああれは加藤が悪いというより見抜けない柳田昌夫球審がお粗末の一言に尽きると個人的には思うのだが…。
中井の華々しい活躍の一方、その中井の二発を含む4被弾で五回6失点の木佐貫は頭が痛い。
体調不良で出遅れた木佐貫は栗山英樹監督が開幕前にぶち上げた「先発投手9人構想」には一応含まれているが、唯一一軍での先発がない。
イースタンでの登板は今日で三試合で、0勝1敗、防御率は15回投げて自責点9だから5.40である(注.防御率4月28日訂正)。一軍が29日から9連戦になるので実績のある木佐貫の復調は待たれると思うが、どうなのだろう…。
試合後、久々に三塁側の出口の方に回ってみた。このところ終わったらまっすぐ帰ることが多かったが鎌ヶ谷と言えば選手とファンの交流。
そう、これでこそファイターズスタジアムだ!
真面目な性格で知られる木佐貫はおそらく不本意であった登板後でも試合後にはファン対応をこなしていた。勇翔寮に入る手前で「手短にお願いします」と言いながらファンにサインを書いたり記念撮影に応じていた。
傍から見ると、「何もこんな日に…」と思われるかもしれないが、常連客、固定客が多いと言われるファイターズスタジアムでも当たり前だがすべてが常連ファンという訳ではない。いろいろな事情でそうそう球場に来ることの出来ないファンもいる。長嶋茂雄が監督時代に口にしていた「今日、この試合しか生で見ることが出来ないお客さんがいるかもしれないから…」という発想で選手にはプレーはもちろんファンに対応してもらいたいものだ。
ところで、「先発投手9人構想」そのものが敗戦処理。には疑わしい。現行の日程では先発投手は6人いれば充分だ。最初にこの構想を報道で知ったときには敗戦処理。は“二刀流”大谷翔平の登板間隔が中6日を超えて必要なのかと邪推した。そうでなければ、6人を固定できない苦肉の策としか思えない。
29日からの9連戦でファイターズが仮に中6日スタイルを貫くとすると、5月1日(木)の対ライオンズ戦と5日(祝・火)のホークス戦にローテーションの谷間が出来る。1日には昨日5イニングを投げた吉川が先発復帰するのではないか?5日は木佐貫が消えるとなると明日先発予想の斎藤か、それとも中村勝か…。
今日の観戦は敗戦処理。にとっては一粒で二度オイシイ対戦カード。鎌ヶ谷で観戦する場合はホームであるファイターズ側に座り、ジャイアンツ球場で観戦する場合はジャイアンツ側に座ることが多い。どちらかが勝てば、もう一方が負ける。中井の一方に木佐貫がいる。それはそれで味わいはあるのだが…。
そして中井とは対照的に、敗戦処理。が三度の飯より大好きな大田泰示は遊ゴロ(相手失策で出塁。盗塁1)、三ゴロ、見逃し三振、捕邪飛、捕邪飛と5タコ。
精彩を欠いた。 #大田しっかりしろ
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