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2014年8月15日 (金)

西村健太朗、先発再転向への第一歩!?

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今月
5日の対ベイスターズ戦で延長十二回に登板してサヨナラ負けを喫すると何故か翌日と翌々日の同カードでビハインドでの登板が続き、しかも直後に二軍落ちしたジャイアンツの勝利の方程式、いわゆる“スコット鉄太朗”の一角、西村健太朗。シーズン半ばにして先発転向の憶測も飛ぶ中、今日(15)のイースタンのファイターズ戦で降格後、初めて先発に挑戦した。


(写真:15日のイースタン・リーグ公式戦、対ファイターズ戦に先発した西村健太朗。一軍公式戦では2011年を最後に先発していない。)



昨年のセ・リーグのセーブ王、西村健太朗は今季の5セーブを含めて通算
80セーブと、角三男マーク・クルーンが持つ球団記録の通算93セーブに今季中に並ぶか更新も可能だっただけにもったいない配置転換とも思えるが、四番打者を含め打順をころころ変え、阿部慎之助に一塁を守らせたり、四番を打たせながら送りバントの指示を出すなど動きに動きまくっている今季の原辰徳監督なら、もう何をしても驚かない!?


◆健太朗、15日2軍戦で3年ぶり先発
巨人・西村健太朗投手(29)が15日のイースタン・日本ハム戦(G球場)に先発することが分かった。右腕は7日のDeNA戦(横浜)で救援登板し、2回5失点と精彩を欠き、翌8日に出場選手登録を抹消されていた。 

昨季のセーブ王も、今季はここまで28試合に登板し、1勝4敗で防御率4・03と本来の力を出し切れていない。長いイニングを投げることで、いい状態の時のフォームを取り戻させ、復調のきっかけをつかませる措置と思われる。公式戦では1軍で16試合に先発した11年以来のスターターとなる。

(スポーツ報知 813日)


もっともこの記事を読む限りでは、ベイスターズの山口俊の様な先発転向ではなく、西村再生のための一プロセスとしての調整登板とも取れる。山口鉄也、スコット・マシソンが昨年、一昨年ほどではないにしてもそれなりに試合を締めてくれる状況で、久保裕也も三年前の調子に近づきつつあるという見方の中での先発転向なのか、それともあくまで再生プログラムの一環なのか判断しきれないが、とりあえず西村の投球に注目した。


一回表、一死から岸里亮佑にセンター前に運ばれると、すぐに二盗を決められる。しかも捕手の鬼屋敷正人の送球がワンバウンドとなり二塁手の片岡治大が後ろに逸らし、岸里に一気に三塁に進まれた。


三番の松本剛こそ三振に仕留めたが、四番の石川慎吾にきれいに二遊間を破られ先制点を失った。
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盗塁時の悪送球が絡んでいるので西村の自責点にはならないが、ピンチに粘り強いところを見せたかった。


西村はこの後、佐藤賢治を二塁ゴロに仕留めて最少失点に抑えるが、この回だけで28球(敗戦処理。の手集計なので誤っている可能性あり=以下同じ)を要し、長いイニングを投げるには不安を抱かせる。


ファイターズの先発は9日に登録を抹消された上沢直之
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入団三年目ながら開幕から先発ローテーションを守り、
17試合に投げてチームでは大谷翔平に次ぐ7勝をマークしているのだが、今月6日のバファローズ戦で51/34失点で敗戦投手になると二軍落ち。この試合の内容は悪かったにせよ、その前の5試合での防御率が2.86と特段著しく調子を落としていないので二軍落ちは意外な印象だった。


上沢は一回裏、一死から二番の大累進にレフト前にポトリと落ちる安打を打たれ、すぐに盗塁を決められ、今日は「三番・二塁」でスタメン出場の片岡に四球を与えて一死一、二塁のピンチを招くが、四番の矢野謙次を三直、五番の横川史学を三振に仕留め、ピンチを切り抜けた。


上沢はこの回限りで降板。以後、ファイターズは小刻みな継投に走る。


上沢は1イニングでの降板となったが、ファイターズの先発投手が特に打たれた訳でもないのに短いイニングで降板する場合はアクシデントでなければ、次回の一軍先発予定が決まっていて、その登板間隔を考えての投球制限であることが多い。9日に抹消された上沢の再登録は19日から可能になるが、19日は火曜日で六連戦がスタートする日。今節の一軍の先発投手で斎藤佑樹が登録抹消になっているので上沢が入れ替わるのではないか!?


※ 話が逸れるが、谷元圭介が抹消になっていないということは軽傷として楽観視してよいのだろうか!?


西村は二回表を三者凡退に抑え、三回表も二死までは二人で仕留めたが、岸里と松本に連打を浴びて二死一、三塁のピンチを招く。第一打席で先制タイムリーを浴びた石川慎との対戦となったがここは二飛に打ち取ってピンチを凌いだ。


しかし四回表には森本龍弥にセンターオーバーのソロ本塁打を叩き込まれる。
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三回までで56球を費やし、リリーフ投手としてはイニングまたぎをしたとしても費やさない投球数に達し、やや力が落ちたのだろうか…もちろん打った森本を誉めるべきであろう。


結局西村は五回まで投げて打者21人と対戦。
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敗戦処理。の手集計では
84球。被安打6(内、被本塁打1)、奪三振3。与四死球0はさすがだが安打数がイニング数を上回ったのは残念。自責点1、失点2という内容だった。


ジャイアンツは六回表にこれまた一軍復帰が待たれる高木京介が登板。
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四番から始まるファイターズ打線を三人で退けた。



ファイターズは先発の上沢が1イニングで降板した後、二回と三回は高梨裕稔が、四回は新垣勇人が、五回は石井裕也が抑え、六回から大塚豊が上がっていずれも無失点。2対0とリード。


七回表、ジャイアンツの三番手は須永英輝。昨日の雨天中止を挟んで、このカード二試合続けての登板。
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一昨日のこのカードで赤田将吾にソロ本塁打を浴びたが、今季の自責点はまだ2点。安定した成績を誇っている。



先頭の村田和哉は一塁前にセーフティ・バント。
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一塁手の坂口真規が打球を拾って一塁ベースカバーに走る須永にトスするも、須永のベースカバーがやや遅れ、一塁はセーフ。
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俊足が売りの村田は続く宇佐美塁大の初球に二盗を決める。
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そして宇佐美の、目の前に飛ぶ遊ゴロの間に三塁へ進み、一死三塁のチャンスを作る。石川亮の高いバウンドの遊ゴロでは本塁突入を自重したが、渡邉諒四球の後の岸里の打席で、須永が初球に暴投し、村田がホームイン。
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セーフティ・バント、二盗成功、好判断で三塁進塁、そして暴投でホームインと村田の独壇場のような攻撃だった。須永としては西村から3打数3安打の岸里を迎えるピンチではあったが、結果的には岸里はまるでタイミングが合わず三振だったので、惜しい1失点だったと思う。


ただ、これで須永は二試合連続での失点。首脳陣の評価が気になるところだ…。



その裏、ファイターズは2イニング目となる五番手の大塚がマウンドへ。3点を追うジャイアンツは先頭の立岡宗一郎の代打、荻野貴幸が四球を選ぶと、続く大累の代打、和田凌太の打席で二盗成功。和田凌は三振するが、片岡の三遊間のゴロを森本がワンバウンド送球で刺そうとするも、これが悪送球になり、一死二、三塁に。矢野は初球が背中にドスンの死球で一死満塁。


それにしても、試合中にtwitterでもツイートしたのだが、一軍レベルの片岡と、矢野にはジャイアンツ球場のジャイアンツファンから絶大な拍手と歓声が送られるのだが、それ以外の、これからが期待される若手選手への拍手と歓声とのギャップがいくら何でもという程大きいのが気になる。


昨年辺りでも小笠原道大谷佳知が打席に入ると、やおら歓声が大きくなるが、彼らは積年の実績もあり、なおかつ現役生活を賭けてファームで闘っていた戦士なのでファンが感情移入するのも理解出来たが、片岡、矢野への拍手や歓声が、他の若手選手へ送られるものとあまりに違うので違和感を覚えた。ファイターズはもとより、他の球団でも入団して、二~四年目程度のこれからの若手にも多くのファンがいてそれなりに期待の拍手や歓声が飛ぶのとは大違いだ。



ただ、ようやくの反撃のチャンスにさすがに一塁側のジャイアンツファンが盛り上がる中、横川は中犠飛でまず1点を返す。そして辻東倫もセンター前に弾き返して2対3と一点差。
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そして坂口もセンター前に弾き返し、矢野が還って3対3の同点に追いついた。
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送球の間に後ろの走者も進み、さらに二死二、三塁のチャンスが続いたが和田恋は三ゴロで同点止まりだった。



ファイターズとしては一つのミス(森本の悪送球)で隙を見せると相手に一気に攻め込まれるという反省材料になった。


3対3の同点。こうなるとビジターで、なおかつ早め早めに継投して(おそらく)投手が底を尽きそうなファイターズが不利かと思えたが、規定の十一回までジャイアンツ打線は一本の安打も出ず。逆にファイターズは八回から十一回まで毎回安打で走者を出し、しかも十一回表を除き得点圏に走者を進めながらあと一本が出ず。3対3の引き分けに終わった。


15日・ジャイアンツ球場】
F 100 100 100 00 =3
G 000 000 300 00 =3
F)上沢、高梨、新垣、石井、大塚、矢貫、金平、佐藤祥-石川亮
G)西村、高木京、須永、香月、笠原、星野-鬼屋敷、河野、井野
本塁打)森本7号ソロ(西村・四回)


イースタン・リーグの規定では延長は十一回までとなっているが、ジャイアンツ球場では近隣住民への配慮としてローカルルールを定めており、午後8時を過ぎたら新しい延長回には入らないとしている。十回裏のジャイアンツは午後7時50分頃からのスタートとなったが、特にこの回で終わらせようという遅延行為が無く普通に三者凡退したのはある意味評価出来よう。もっとも、最初から十一回勝負と見込んでいたから淡泊に三者凡退したとも邪推出来るが…。


ファイターズは二回と六回を除く9イニングに安打の走者を出し、塁上を賑わせながら3点止まりと、一軍に似たり寄ったりの拙攻見本市。今日は金子誠尾崎匡哉のベテランがベンチに残っていたが、佐藤賢(8年目、25歳)と村田(7年目、29歳)を除くと出場した野手は全員三年目以内。何とか自力で結果を出そうとした結果がこうだったのだろう。まだまだ未熟なのだろう。これは今後も試合経験を積み、また練習で課題を克服して成長してもらうしかない。

そんななか、石川慎が先制打を含む三安打と気を吐いたのは頼もしい限りで、一軍復帰へのアピールになったと思われるが、今季一軍でブレークしたかに思えた佐藤賢が一昨日の四連続三振に続き、この試合も精彩を欠いたように見えたのが気になった…。こちらは一過性のものであればよいが…。



ジャイアンツは七回の相手のミスにつけ込む集中攻撃こそ素晴らしかったが、他のイニングはとても得点が入りそうに思えなかった。延長戦はホームチームが有利なはずなのに、同点になって以降の八回から数えても走者が出たのが一人だけ。この三試合、妙に攻撃が淡泊に見えた。鎌ヶ谷での初戦は勝ったとはいえ、二回までに3点を奪い、その後は0行進。一昨日のジャイアンツ救助でも初回の1点だけで後は0行進で逆転負け。一昨日の木佐貫以外はファイターズは小刻みな継投で、目先を変えられたというのはあるだろうが、それにしても…。


最後に西村だが、個人的にはあくまで“スコット鉄太朗”支持派である。ジャイアンツファンには勝ち試合に出てくるリリーフ投手に厳しい人が少なくなく、四球を一つ出しただけで大騒ぎする人が散見されるが、逆に甘く内側に入ると、一振りで勝利を台無しにされる場面で投げているのだ。際どい所を突いた投球が外にはずれることもあるだろう。2012年、2013年の二連覇に多大な貢献をした勝利の方程式の一角をどうしてこうも簡単に否定出来るのかと思う。確かに今年の西村は過去二年間に比べて調子が悪いが、マシソンや山口もたまに失敗するとボロクソにファンから否定される。


原監督が西村を外した事情はそんな低次元なレベルとは思えないが、二軍落ちを決断するに至った今月5日からのベイスターズとの三連戦の起用法は明らかにおかしい。初戦は同点の十二回裏に登板。これは山口、マシソンを使った後で残っている投手で最も当てになる投手をつぎ込んだものと理解したが、ここでサヨナラ負けを喫して敗戦投手になると、翌6日は5点ビハインドの七回裏から登板。先発の杉内俊哉、二番手の田原誠次に次ぐ登板で、敗戦処理なら他に適任者がいたのだろうが、西村は2イニングを投げきった。前日の18球に続いて、26球を投じて2イニングを無失点に切り抜けた。


普通なら、これで翌7日には起用に慎重になる。ところが7日の同じベイスターズ戦にも5点ビハインドの七回裏から登板。自責点こそ2点だったが2イニングで5失点。この日は46球を費やした。六連戦のさなかで、仮にベイスターズ戦より次のドラゴンズ三連戦を重視したとしても、あまりにも解せない起用法だ。本当に懲罰登板だったのだろうか?


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一時期一軍で重用された香月良太も今はファーム。土田瑞希もまた落ちてきたようだが、田原誠や久保で今季終盤まで乗り切れるとは限らない。西村の復活はジャイアンツの三連覇に不可欠だと思うのだが…。あるいは菅野智之や澤村拓一の先発復帰にめどが立たず、苦し紛れの転向案なのか
!?


スポーツ報知の記事にあった目的を今日の登板で果たし得たのかは敗戦処理。にはわからない。一軍は今日も勝って首位の座は取りあえず安泰だ。だが、最後に首位に立っていたとしても、「一将功成って万骨枯れる」ではたまらない。

 

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