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2014年9月 3日 (水)

実るほど頭を垂れる稲葉かな~稲葉篤紀が今季限りでの現役引退を表明

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日、ファイターズの稲葉篤紀が今季限りでの現役引退を表明した。スワローズで十年間、ファイターズでも今年で十年と両リーグでプレイーして42歳。覚悟はしていたが、ついにその時が来てしまったという印象だ。


稲葉と言えば、そのプレースタイルで必ず語られるのが「全力疾走」。打撃、走塁時はもちろん、攻守交代時のベンチとポジション間の往復で見せる「全力疾走」は外野を守っていた頃から変わらない。


だが、敗戦処理。に言わせれば稲葉篤紀というプレーヤーを語るにはもう一つ欠かしてはならないパーツがある。それは本人の口からは決して語られないだろうが、本塁打やタイムリーを放った直後の守備でスタンドから「稲葉コール」を受けた時の最敬礼。これはスワローズ時代から今に至るまで変化ないと思う。


(写真:ゴールデンイーグルス戦で田中将大から勝ち越しの本塁打を放った直後の守備でスタンドからの「稲葉コール」に応える稲葉篤紀。 2011年7月撮影)



まさに“実るほど頭を垂れる稲葉かな”だ。ファイターズに来てからは優勝だけでなく首位打者のタイトルも獲得し、その後通算
2000本安打も達成した押しも押されもせぬ超一流選手でありながら、ファンに対する敬意を示す仕草に変わりはない。これはプレーヤーとしてという以前に人として素晴らしいと思う。


「ファンあってのプロ野球。そんなの当たり前じゃないか」という意見もあろう。しかし敢えて名前を挙げるが、イチローはスタンドのファンからコールを浴びた時にはそのスタンドの方向と正対し、胸を張って(帽子を取って)右手を挙げて応えるのが、ファンから見て最も格好良く、威厳のあるように見えると言っており、それを実践しているという。シアトル・マリナーズに移籍したあとからの参加となったWBCでイチローを慕う日本人プレーヤー達に説いていたという。もちろんイチローのスタンスを否定するつもりはない。ただどちらが好きかと言われれば、少なくとも敗戦処理。は迷わず稲葉を挙げる。


プロ野球選手は誰でもいつかは現役生活を終える。球団も可能であれば後継者を育てたいところだろう。だが稲葉の現役引退は単なる一人の主力選手の引退というマイナスにとどまらない可能性を秘めていると思う。


稲葉の「全力疾走」は稲葉一人のものでは無かった。最近では多少緩慢になった気がするが、稲葉の移籍当初、特にトレイ・ヒルマン監督時代に見られた、三振の時に相手捕手が少しでもボールを弾いたら諦めずに一塁に走るという姿勢が薄れているように思う。捕手が大きくボールを逸らさない限り、振り逃げはめったに成立しないが、そうした行為を常に相手に見せて意識させることで、低めへの制球を甘くする効果を狙っていたはずだがどこかに行ってしまった感じだ。


体調に不良があり、どうしても常に100%の全力疾走が出来る訳ではない主力選手が、完全にアウトのタイミングのゴロで途中で緩める選手がいるが、そんあ選手でも守備についてコールを受ける時には、稲葉ほどではないがきちんと帽子を取ってファンに頭を下げる。手を挙げて応えるのではなく、頭を下げて感謝の意を示す。これは「ファンサービス・ファーズト」のチーム方針もあるだろうが、稲葉の最敬礼の好影響だと思う。


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そんな稲葉が現役を引退するのだ。単に一人分のマイナスで済むはずがない。



四年くらい前から敗戦処理。は「ファイターズがこの先も常時優勝争いを続けるチームになるには、稲葉、金子誠、武田久の後継者をいかにして創るかだ」とあちこちで言ってきた。長く遊撃手を務めてきた金子誠の後継には糸井嘉男のトレードという大きな犠牲を伴ったが、大引啓次が穴になる前に定着した。武田久の後も、増井浩俊が今苦しみながら挑戦している。だが稲葉の後継者はまだ見つかっているとは言えないだろう。


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ダルビッシュが抜けても、ファイターズは弱くならない!”というサブタイトルの本があるが、稲葉篤紀が抜けたファイターズははたしてどうなるのか?


そして稲葉ひとりで済むのかという問題もある。堰を切ったように…なんてことがあると、今まで築き上げてきたことを一からやり直さなければならない時が来るかもしれない。

 

 

稲葉がチームメートや裏方さん、監督、コーチの前で引退の表明をしたという8月31日の対マリーンズ戦から始まった黒星の連鎖は三連敗となった…。
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