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2015年1月 2日 (金)

あっぱれ侍ジャパン投手陣!四投手継投でMLBオールスターズ打線にノーヒットノーラン【回想】敗戦処理。生観戦録-第41回 2014年(平成26年)編

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毎月2日、一昨年2月にスタートしたマイセレクトベストナインを偶数月に、
敗戦処理。が生観戦したプロ野球- my only one game of each yearを奇数月の2日に掲載しています。今月は敗戦処理。が生観戦したプロ野球- my only one game of each yearの月。


1974(昭和49)に初めてプロ野球を生観戦した敗戦処理。はその後毎年、途切れることなく数試合から十数試合を生観戦しています。そこで一年単位にその年の生観戦で最も印象に残っている試合を選び出し、その試合の感想をあらためて書いていきたいと思います。年齢不詳の敗戦処理。ですが同年代の日本の野球ファンの方に「そういえば、あんな試合があったな」と懐かしんでもらえれば幸いです。


今回は、昨年2014年に生観戦した試合の中から、最も印象に残った試合を選びます。


【回想】敗戦処理。生観戦録- my only one game of each year41回 2014(平成26)


(写真:メジャーリーグオールスター打線を相手に力投する侍ジャパンの先発・則本昂大。 20141115日撮影)



昨年、2006年以来、8年ぶりに日米野球が復活した。財源確保に悩むNPBとしては野球日本代表、侍ジャパンを国際大会制覇のための選抜チームというだけでなく、収益増強のための強力コンテンツと捉えていた。四年に一度のWBCやまだ現時点では確定していない五輪での開催、今年2015年に第1回が開催予定のプレミア12の時だけ結成するのではなく常設化し、小久保裕紀を次回WBCまでの監督に指名。オフごとに強化試合を組んで収益を見込んでいるのだ。



オーストラリアや台湾と対戦してきたが、ついにMLBとの対戦に漕ぎつけた。だが、そもそも五輪やWBCに真のベストメンバーと思える顔ぶれを選ばないアメリカのこと、ヘタをすれば“真剣勝負でない”からといって選手会から拒否された2006年までの日米野球の再現になる懸念があった。そして案の定、本来、侍ジャパンの候補者であるべき和田毅、岩隈久志がMLBオールスターズの一員に加えられた。その経緯に対する敗戦処理。の意見は下記の2エントリーを参照されたい。


日米野球今秋8年ぶり復活の怪-マー君vs侍ジャパンとは笑止千万!?201433日付)


和田毅、MLBオールスターチーム選出からうかがえる日米野球の本気度と「侍ジャパン」ビジネスへの暗雲(20141013日付)


とか何とか言いながら、敗戦処理。は日米野球を生観戦する。初めて観た1974年の実質的な長嶋茂雄引退興行を皮切りに、1990年、1996年、1998年、2000年、2002年、2004年と生観戦しているのだ<苦笑>。こういうカモがいるから、日米野球は毎回黒字になるのだろう。今回は東京ドームで行われた第3戦を生観戦したのだが、これが歴史的快挙の一戦になった。


MLBオールスターズ

()ベン・ゾブリスト
()ロビンソン・カノ
()エバン・ロンゴリア
()ジャスティン・モーノー
()ヤシエル・プイグ
()サルバドール・ペレス
()ルーカス・デューダ
()デクスター・ファウラー
()アルシデス・エスコバル
()ジェレミー・ガスリー


侍ジャパン
()柳田悠岐
()菊池涼介
()松田宣浩
()中田翔
()筒香嘉智
()坂本勇人
()丸佳浩
()山田哲人
()嶋基宏
()則本昂大



MLBに詳しくない敗戦処理。にはときめくようなビッグネームはロビンソン・カノと、両リーグの首位打者、ジャスティン・モーノー、ホセ・アルトゥーベくらい。しかもアルトゥーベはカノとポジションが被ってスターティングメンバーを外れていた。既に侍ジャパンが二連勝していたが、むべなるかなという空気もあった。


そんな中、今季、田中将大の抜けたゴールデンイーグルス投手陣の中心になった則本昂大が先発。MLBオールスターズ打線に立ち向かった。


侍ジャパンは二回裏に坂本勇人が先制2ラン本塁打、続く三回裏には中田翔が2ラン本塁打と序盤にして則本を援護。
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則本はスピードの乗ったストレートにフォークを混ぜる絶妙のコンビネーションでMLBオールスターズ打線から三振の山を築く。
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この大会はWBCを想定して投手の球数制限を設けている。まぁレギュラーシーズン終了後なので、仮に球数制限を設けていなくても無理な登板をする投手はいないだろうと思うが、80球の球数制限に余裕を持った60球で5イニングをパーフェクトに抑えた。



気の早い敗戦処理。はこの時点で完全試合、ノーヒットノーランを意識したtweetを東京ドームの内野席から飛ばしていた。
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六回表にマウンドに上がった二番手の西勇輝が先頭のルーカス・デューダに四球を与えたのを見て「完全試合ならず」というtweetをした記憶がある。



西は七回にはカノに死球をぶつけてしまうが、2イニングを無安打に抑える。このあたりから敗戦処理。の周囲の観客も色めきだってきた。八回表に三番手としてマウンドに上がった牧田和久が先頭のサルバドール・ペレスを含め二つの四球を出しても、スタンドは「四球ならまだいい」という声が多かった。
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本来、リードした試合の終盤にマウンドに上がるセットアッパーにとって与四球はタブーであるが、勝敗もさることながら、滅多に見られないノーヒットノーランを見たいという願望が上回ったのだろう。もちろん敗戦処理。も例外ではない。



最終回は西野勇士が登板。
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一球たりとも目を離せない空気がスタンドを覆い、心臓がバクバクしてきた。二人目の打者、代打で途中出場してそのまま三塁に入っているカルロス・サンタナの打球は痛烈に二塁手の左を襲うゴロとなったが、シーズン中幾度となく外野に抜けそうな打球を救ってきた菊池涼介が逆シングルで捌いてあと一人。最後はジャスティン・モーノーが平凡な一塁ゴロに倒れ、侍ジャパン投手陣はMLBオールスターズ相手にノーヒットノーランを達成した。過去の日米野球ではMLB側が日本相手に二度ノーヒットノーランを達成したことがあるが、日本側の達成は初めてだった。



20141115日・東京ドーム】
M 000 000 000 =0
侍 022 000 00× =4
M)●ガスリー、チョート、ベリボー、モラレス-ペレス、クラツ
侍)○則本、西、牧田、西野-嶋
本塁打)坂本1号2ラン(ガスリー・2回)、中田1号2ラン(ガスリー・3回)


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ヒーローインタビューにはノーヒットノーランリレーを達成した四投手が揃って呼ばれた。



この試合でのノーヒットノーランに関しては評価が分かれたのも事実。敗戦処理。がこの大会に懐疑的であるように、NPBとMLBにこの大会に臨む上での温度差があったのは事実だろう。MLB側はとてもベストメンバーとは言えない。スタンスは2006年までの親善試合的興行色の強かった日米野球と大差なく、おおよそ真剣勝負とは言えないと言う指摘もある。概ねその通りだと思うが、だからと言ってノーヒットノーランの価値が激減するとは敗戦処理。は思わない。はっきり言えば「ざまあ見ろ」と言いたいくらいだ。これで次からの日米野球にはもっとマシなメンバーを組んでくれれば、この試合の意義もある。実際、これで侍ジャパンの3勝0敗となったが、翌日からMLBオールスターズが2連勝と意地を見せたが偶然ではないだろう。


なお、敗戦処理。にとってはノーヒットノーランを生観戦するのは二回目。前回も非公式戦なので、次なる目標は公式戦で観てみたい。もちろん、やられる側ではなくやる側で。ただ、非公式戦でもこれほどに心臓がバクバクするのだから、公式戦だったら…。


昨年、2014年は諸事情あってここ数年にはなかった、少ない試合数の生観戦にとどまった。そんな中、レギュラーシーズンの後に行われた非公式戦が最も印象に残る試合になったのは皮肉な結果だ。そしてインパクトという点ではこの試合の次に来るのは1月5日にキリンビールののどごし生のCMとの連動企画であるこの試合も負けず劣らずであった。


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新年早々満喫!“のどごし 夢のドリーム プロ野球”生観戦



贔屓のジャイアンツとファイターズ絡みの試合では開幕早々にこんなシーンに出くわした3月30日の開幕第三戦もあったが、日米野球での快挙を選んだ。

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さて、本連載では初めて日本のプロ野球を生観戦した1974年から始めて、今回の2014年編で昨年までの分はすべて掲載となった。今後は年間の生観戦を終えた後で、毎年1月2日に本企画をエントリーすることにする。今後は偶数月2日に掲載するマイセレクトベストナイン のみが連載ものとなる。来月、2月2日は第10回として大洋ホエールズ~横浜大洋ホエールズ~横浜ベイスターズ~横浜DeNAベイスターズ篇をエントリーする予定。また新たに未体験の球場で生観戦した場合は“敗戦処理。が「生」観戦した野球場”を随時挟むことにする予定だ。お付き合いいただければ幸いです。

 

 

【参考資料】

・「2014 SUZUKI 日米野球公式プログラム」ベースボール・マガジン社

・20141116日付け日刊スポーツ

【参考エントリー】

blog20141115日付異論はあるだろうけど、侍ジャパンのMLBオールスターに対するノーヒットノーランを賞賛しよう!!

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