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2015年5月30日 (土)

ジャイアンツのファームが14安打14得点でファイターズを圧倒

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今日
(30)はジャイアンツ球場でジャイアンツ対ファイターズ戦を観てきた。何度も当blogで触れているが、この両球団を贔屓にしている敗戦処理。にとって、一度に両チームの試合を観ることが出来る、おいしいカードである。だが、今日はあまりにも一方的な展開になった。


どっちのチームが勝っても贔屓チームが勝ったことになるが、贔屓チームが負けることにもなる。それはわかっている上でこのカードを観るために球場に足を運ぶのだが、今日はあまりにも


(写真上:途中出場で公式戦初安打を放つジャイアンツの育成選手・川相拓也。写真下:公式戦初安打を放ち一塁ベースに立つ川相。)


どちらの球団も、六連戦の五戦目。投手起用が難しくなるところ。ジャイアンツの先発は
5月1日の戸田での対スワローズ戦で顔面に打球を受けてしまって10針を縫った負傷をして以来のマウンドになる西村健太朗。ファイターズの先発は前週に続き、先発に回って二試合目になる乾真大。なお、二軍落ち以来、特大の本塁打を連発しているホアン・フランシスコは身体の張りで欠場した前日に続き、この日も欠場。


久保博球団社長の肝いりで始められた、ファーム、ジャイアンツ球場の活性化プロジェクト、「Gプロジェクトの一環で、今日はCLUB G-Poデー。ジャイアンツのファンクラブ、CLUB G-Poの会員が来場すれば様々な特典を味わえるという。
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敗戦処理。はいつもの一塁側ベンチ上三列目を確保出来たが、確かに周囲から聞こえてくる声は、普段からジャイアンツ球場に来ているとは思えない声がいくつか聞かれたので、ジャイアンツ球場になじみの薄いファンに来場してもらうきっかけにはなたようだ。


余談だが敗戦処理。もCLUB G-Poの会員。会員であることの最大のメリットはこのジャイアンツ球場でのジャイアンツのイースタン・リーグ主催試合の入場が無料になる点だ。CLUB G-Poの会費は高校生以上を対象とする「プライムメンバー」で年間4,800円。ジャイアンツ球場のイースタン・リーグ公式戦の入場料が1,100円だから、5試合観戦すれば元が取れる計算になる<>


西村健太朗が5月1日の対スワローズ戦で強烈なピッチャーライナーを顔面に直撃食らった際には救急車がグラウンドまで入ってきたという。当時の報道では骨折や脳内出血こそなかったものの10針を縫合。大事を取って別メニュー調整を続けていた。29日ぶりの実戦マウンドとなったが、その立ち上がり、一死から松本剛にレフト前に運ばれたものの後続を断つ無難な立ち上がりを見せた。


上述のようにフランシスコを欠くジャイアンツ打線。他にフレデリック・セペダの姿もなく、クリーンアップは三番から辻東倫、和田恋、坂口真規という入団三年以内の選手が並んだ。一方で一軍にいるべき金城龍彦、松本哲也、堂上剛裕、小林誠司もスターティングメンバーに名を連ねるバラエティーに富んだ顔ぶれ。


「一番・右翼」でスタメン出場の金城はファームに落ちてからずっとイースタンの試合に出場しているが、今日のスタメン発表では「一番、ライト金城」とコールされると、拍手、歓声よりも意外だというどよめきが大きく感じられた。そのこと一つとってみても、ジャイアンツ球場のスタンドに常連さんが少ないことが想像出来る。というか、スポーツ新聞を読むか、球団公式サイトを読む程度の手間でファームに誰が出場しているかは把握出来るのだが


一回裏のジャイアンツは、一死から松本哲が三遊間に内野安打を放つと、続く辻の一塁線を襲う地を這うようなゴロをファイターズの一塁手、松本が腰を落とさず、手だけで捕ろうとして後逸。打球が右翼線を転々とする間に俊足の松本哲は一気に生還。辻も三塁まで進んだ。記録は一塁手、松本剛のエラー。


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前回は先発で4イニングながら無失点に抑えた乾だったが、立ち上がりにバックに足を引っ張られた動揺は大きかったのか、一死三塁とさらに続くピンチで続く四番の和田にはライト前に運ばれもう1点。そして五番の坂口には左中間にフェンスオーバーの2ラン本塁打を浴び、あっという間に初回4失点。
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乾はこれだけで済めばまだよかったのだが、続く二回も立ち直れなかった。初回が打者一巡だったのでこの回も先頭打者になった金城の左腕に死球。


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金城は一塁に歩きながら痛み止めのスプレーをかけてもらうなどベテランらしく時間短縮をも考えていたようで、一塁ベンチからの手当のためにベンチに戻ってこいと言うベンチからの声を一度は拒否して一塁塁上に立ったが結局退場。そのまま戻らず川相拓也を代走に送られた。



未確認情報ながら金城は退場直後に病院に向かったという情報もあり、心配だ。しかし今日の金城といい、20日に右大腿二頭筋(太もも裏)肉離れで登録抹消された村田修一も当初は過少申告していたようだし、それだけ競争が激しいということか

因みに金城の代走で出た川相は二塁の守備につき、五回裏の第二打席でライト前に公式戦初安打を放った(冒頭の写真)。まずは支配下登録されるのが第一目標だろうが、おめでとう!


乾は一死後に辻と和田の連打で一死満塁のピンチを招くと、第一打席で本塁打を浴びた坂口に押し出しの四球。続く堂上を一塁ゴロに仕留めるも、松本は3-6-3の併殺を狙うも一塁はセーフ。しかもその間に三塁走者だけでなく二塁走者の和田にも生還を許してしまった。


今季四年目の松本は、今季既に二度の一軍入りを果たし、一軍では11試合に出場した。昨年までは主に二塁を守る内野手だったが、今季から外野守備にも挑戦し、プレーの幅を拡げた。だが一塁を守るのは今日でまだ二試合目。新たなユーティリティープレーヤー誕生と言いたいところだが、今日の一塁守備はお粗末だった。二塁や三塁を守れる選手が外野の守備も練習と経験を積んでこなせるようになったからといって、一塁守備もそれなりにこなせるだろうと考えるのはいささか安直なのかもしれないと感じた。


乾はこの回も3失点で、2イニングで7失点。松本に足を引っ張られた要素が少なからず影響していると思われるが、この回限りで降板。三回からは齊藤勝がマウンドへ。


ジャイアンツ打線が二廻り目で西村を攻めて四回表に松本、石川愼吾の連打と佐藤賢治の四球で得た二死満塁の場面で高濱祐仁がセンター前に運んでようやく2点を返す。
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しかしその直後の四回裏、2イニング目の齊藤がつかまる。三回裏の三者凡退に続き、この回も二死までとったがその後、死球と四球で一、二塁のピンチを招くと左対左となる堂上にセンターの頭上を超える二塁打を打たれ、2点を追加された。これで2対9。
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今月4日には0対11から逆転勝ちしたファイターズとはいえ、さすがにこの2点は反撃の兆しを見せた直後だけに、とどめという感じがした。



ファイターズは五回に登板したルーキーの石川直也も二死までこぎ着けてから満塁で和田に2点タイムリーを浴びたり、七回にもこの回から登板した藤岡好明が二死走者無しから連打でピンチを招いてから和田にライトオーバーの3ラン本塁打を浴びるなど、二死からの失点でどんどん点差を広げられた。逆にジャイアンツ側に立てば、二死からこつこつと追加点を挙げる効率の良い得点経過となった。


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西村は四回に2失点したものの、5イニングを投げて打者22人、被安打5。投球数は敗戦処理。の手集計では90球だった。7点差になった直後の三回表に先頭打者に四球を与えたり、四回には先頭から二人続けて初球を安打されるなど、点差がついてからの中だるみぶりが気になったが、久々の登板機会としては及第点だったのではなかろうか。一軍は六連戦が続くものの先発ローテーションが確立されているのですぐに西村にチャンスが来るとは想像しづらいが、逆に徐々に調子を上げればいいとも言える。


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完全にジャイアンツのワンサイドゲームとなってしまったが、142で迎えた九回表にマウンドに上がったジャイアンツの五番手の野間口貴彦が三本の安打で二死満塁とされると、松本と石川に連続押し出し四球で2失点。
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スタンドからは「押し出し押し出しっておまえはまだ押切もえに未練があるのか」とのヤジが飛んでいた。


試合前の時点では25勝22敗で同率3位に並んでいたチームの対戦とは思えない大佐で勝負がついた。



30日・ジャイアンツ球場】
F 000 200 002 =4
G 430 220 30× =14
F)乾、齊藤、石川直、藤岡、矢貫-市川、佐藤正
G)西村、江柄子、宮國、土田、野間口-小林

本塁打)坂口3号2ラン(乾・1回)、和田4号3ラン(藤岡・7回)


スポンサーのイトーヨーカ堂が提供する優秀賞はジャイアンツの和田で、敢闘賞はファイターズの松本がそれぞれ選ばれた。


和田は4打数4安打。内1本が本塁打で打点は6。文句なしの人選だろう。
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今季、ずっと四番での出場が続いている。セペダやフランシスコ、さらには阿部慎之助坂本勇人が調整出場する試合でも「四番・和田」は不動だ。村田、寺内崇幸と内野手に故障者が続出しても昇格させないのは今季はとにかくファームで実績を積ませる方針なのだろうか。今一軍でブレーク状態の立岡宗一郎は内野手が本職とはいえ、今季のイースタンでは専ら外野手で起用され、内野守備は三塁を1試合守っただけ。ボロを出さないうちに和田か辻の一軍昇格を勧めたいところだが



一方の敢闘賞の松本は3安打が評価されての受賞だろうが、上述のごとく拙守で乾の足を引っ張った。今日は他にめぼしい活躍をした選手がファイターズにはいないので、いっそのこと該当者無しにしたらどうかとも思う。



個人的にインパクトがあったのは、2失点したとはいえ三番手の石川直也
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このダイナミックなフォームから伸びのあるストレート。捕手が市川友也から佐藤正堯に代わったこともあったのかどうかは定かではないが、2イニング目の六回裏を三者凡退に仕留めた投球に大器の片鱗を感じた。また観てみたい投手だ。


ファイターズに関しては、今月9日のベイスターズ戦を生観戦した際に今年のファイターズのファームは負けるにしてもひと味違う!? というエントリーを立てたが、今日は前向きなフレーズが浮かばない<苦笑>


ジャイアンツでは金城が心配なのと、お仕置きと思われる二軍落ちの小林が心配。小林、うまく表現出来ないのですが、何かプレーする姿に魅力を感じないのですよ。先発した野手でただひとりノーヒットだったからそう思えたのかもしれないが


あと、岡本和真を出して欲しかった


最後になったが、試合後にはCLUB G-Po会員限定の「芝生で遊ぼ」企画。ファイターズの選手がまだストレッチなどをしているグラウンドに降りられる好企画。
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佑ちゃんはファンに気付かれる前にグラウンドを去った。

 

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