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2015年7月 9日 (木)

ナイツ塙の第一声「阪神負けろ!」が効いてジャイアンツ逆転勝利で首位浮上【7/7G対YSナイツシート生観戦記】

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7日、約三ケ月ぶりにプロ野球の一軍の試合を生観戦してきた。東京ドームのジャイアンツ対スワローズ戦。今季はイースタン・リーグの観戦が主で、一軍戦はジャイアンツ戦に関しては開幕カードのベイスターズ戦を観て以来。ファイターズ戦も4月の東京ドームでのライオンズとの二連戦を観ただけだ。


この日は漫才のナイツが東京ドーム内限定FM放送でネタを含め面白おかしく応援放送をし、試合終了後にはグラウンドで漫才を演じるという趣向。


試合前にグラウンドから挨拶したナイツの塙宣之の第一声が冒頭に記したように「阪神負けろ!」だったが、結果的にはジャイアンツが逆転勝ちし、その後で首位のタイガースがドラゴンズに敗れたため、ジャイアンツはタイガースと同率(といっても勝率ちょうど五割)ながら首位に立った。


なお、塙は他球団を揶揄するのは止めてください、とスタッフから注意されたそうだ<苦笑>。その後は「今日はフランシスコの活躍で」などと、これまたあまり触れられたくない話題をネタにしていたが


(写真:試合終了後、センターの守備位置あたりに設置された特設ステージで漫才を披露したナイツとカオポイント)



敗戦処理。がジャイアンツの一軍公式戦を生観戦するのは、高木勇人のプロ入り初登板初勝利の試合を観て以来。その高木勇、開幕から先発ローテーションを守ってくれているありがたい存在なのだが、もう一ケ月以上も自身の勝ち星は見放されている。これがプロの壁なのだろうか…



試合開始ぎりぎりに東京ドームに着いた敗戦処理。はスコアボードを見て驚いた。

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亀井善行
が四番に座っている。四番に返り咲いた阿部慎之助がやっぱり本調子にならない。交流戦後、スワローズ戦で一発を放って四番に返り咲きを果たしたが、このところ
13打席ノーヒットということもあってか、原辰徳監督がまた新たな四番打者を指名した。巨人軍第84代四番打者の誕生だ。


高木勇人はどうもピリッとしない。初回、安打と四球で招いた二死一、二塁のピンチにミッチ・デニングは二遊間のゴロ。これをデニングシフトで予め二塁ベースより一、二塁間側に守っていたショートの坂本勇人が追いついて捕球するが、一回転しての一塁送球がちょっとライト側にそれて一塁手の阿部が逆シングルで捕球する間に二塁走者の上田剛史が判断よくホームを駆け抜けた。


捕球した体制から最短距離で一塁に正確に送球しないとアウトに出来る可能性がなく、かつ一塁手の阿部もホームに送球しづらくなることを考えると、一塁に送球したことが正しい判断だったのか疑問に思ったが、上田の好判断も光ったといえよう。


リードされると反撃出来そうな気がしない最近のジャイアンツ打線だが、二回裏、四番から六番に降格させられた阿部がスワローズの先発小川泰弘から見事にライトスタンドに弾き返して11の同点とした。
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高木勇は直後の三回表に、先頭の山田哲人に安打を打たれるとすぐに二盗を決められ、内野ゴロで三塁進塁、川端慎吾が二打席連続で四球となって一死一、三塁から四番の畠山和洋にフェンス際まで運ばれる左犠飛で勝ち越された。
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高木勇は四回表には先頭の雄平を三ゴロに打ち取るも、三塁手の村田修一がこれをお手玉するエラーで一塁に生かすと、一死後に中村悠平に三塁線を破られ、小川が一塁走者を進めるバントで二死二、三塁とされると、山田に中前に運ばれて2点を追加され、1対4と突き放された。
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山田と次の上田を天秤にかければ、山田との勝負を避けて満塁にしてでも上田と勝負という選択もあっただろうが、中盤に差し掛かった四回表ということで、塁を埋めて大量失点になるリスクを嫌がったのか、山田と勝負したが結果的には裏目になった。


結局高木勇は4失点して五回裏に二死走者なしという場面で打順が回ってきたところで代打を出され降板したが、四回表の2失点は非自責点だし、初回の失点も坂本の判断によっては防げたかもしれない。つまり高木勇は致命的に悪いわけではない。前回の登板では好投したものの黒田博樹との投げあいで援護点に恵まれない形だったし、どうにもかみ合わない。こういうのは技術的な問題があるのだろうけど、プロの壁と見るしかないのだろう。乗り越えるしかない。



1対4。スワローズは終盤の3イニングにはオーランド・ロマン、ローガン・オンドルセク、トニー・バーネットという外国人三投手による「勝利の方程式」がある。ジャイアンツとしては出来れば六回までに少なくとも同点に追いつきたい。


そのタイムリミットの六回裏、先頭の立岡宗一郎が二遊間を破って塁に出るとすぐに二盗。一死から坂本が四球で一、二塁とすると、第84代四番打者の亀井が右前に運んで満塁にすると、本日のプレイヤーズデイの主役、五番の長野久義が右中間を破る三塁打で三人の走者が還って同点に追いついた。
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スタンドの興奮がさめやらぬ中、阿部が大きな左犠飛でついにジャイアンツが5対
4と逆転に成功。
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スワローズに「勝利の方程式」に持ち込まれる直前にひっくり返し、逆にジャイアンツが山口鉄也、スコット・マシソン、澤村拓一と「勝利の方程式」を惜しみなくつぎ込んで
1点差を守り切った。
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スワローズも
1点ビハインドながら七回裏にロマン、八回裏にオンドルセクをつぎ込み、オンドルセクは九回表の攻撃で二死から同点の走者が出ると九回裏に備えてベンチ前で投球練習を始めた。

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おそらくは一気に逆転したらバーネットで締めくくる算段なのだろうが、同点ならオンドルセクにもう
1イニングということだったのだろう。だが、バーネットの出番も、オンドルセクのイニングまたぎも実現しなかった


ヒーローインタビューは長野と阿部。自らのプレイヤーズデーを飾った長野はともかく、同点弾と決勝の犠飛を放った阿部のインタビューではいつもの景気の良いフレーズが聴かれなかった。
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殊勲打を放ったとはいえ、やはり四番から六番に降格された事実との折り合いが取れないのだろう。翌8日にも二試合連発弾を放ったので、今度こそ不振脱却となって欲しいが…。


貧打に泣くジャイアンツが3点差を逆転したのは今季初、今季残念ながら今ひとつ信頼感を置けない「勝利の方程式」山口、マシソン、澤村の三人が揃って無失点でリードを守り切ったのは5月30日のゴールデンイーグルス戦以来だという。頻繁に東京ドームに足を運んでいる熱心なジャイアンツファンには申し訳ないが、三ヶ月ぶりに東京ドームに来てオイシイ試合を観戦出来た。


近年はめっきり生観戦のペースが落ちて年間三試合前後だが、いや、観戦数が少ないからであろう。公式戦では三年越しでジャイアンツの
7連勝中だ。もっとも、過去には四年越しで生観戦12連敗なんてこともあったので、まだまだだ


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試合後は
77日の七夕に因んで、観客の手持ちのスマートフォンを使用してのライトアップイベントや、冒頭の写真のようにカオポイントと、ナイツの漫才が披露された。敗戦処理。はコントより漫才が好きだが、カオポイントのことを知らなかった。ナイツの後輩で、「月刊ジャイアンツ」(報知新聞社)で連載を持っているという。場内FM放送では多彩なデータを披露して、ひたすら脱線するナイツとのバランスを上手く取っていた。ただナイツの塙の話で最も印象に残ったのはネタよりもむしろ、宮本慎也から聞いたという話。「広島の菊池の二塁守備をみんな上手い上手いと絶賛しているけれど、本当に上手い二塁手なら、あんなに何でもダイビングせずに、足を使って回り込んで捕れる打球もあるはず」と言っていたとか。カオポイントの漫才は、野球を題材にしていたが、ある程度コアな野球ファンなら知っているエピソードばかりで正直面白いとは思えなかった。ナイツの方はさすがだった!


ジャイアンツは8日の試合にも快勝し、ドラゴンズ戦から数えて3連勝となった。タイガースが敗れたため、8日終了時点で、晴れて単独首位となった。だが、多くのファンが指摘するように、今のセ・リーグにはこの混戦から抜け出す勢いのあるチームはまだ無いという見方は敗戦処理。も理解出来る。ただ、抜きん出る力のチームは無くても、脱落するチームが出てくる可能性はあると思う。連勝をするのは大変だが、連敗は簡単に出来てしまう。そして甘く見ていると、連敗地獄にはまってしまう。また、思わぬ故障者が出ると、どうにもならなくなる。だから敗戦処理。は「六球団全て貯金無し」などという、パ・リーグのファンに笑われる状態が長く続くなんて思わない。応援しているジャイアンツには、くれぐれも脱落組にだけは入らないで欲しいと思っている。もう阿部にマスクをかぶらせるなんて考えないことだ。そしてそのために、早く捕手三人制に戻して欲しい。小林誠司を早く、せめて人並みにして、一軍に戻して欲しい。


原監督のことだから、亀井がずっと四番に定着するとも期待しがたい。たぶん次の四番は長野だろうし、その次はカルロス・ペゲロかもしれない<>


まあ、最終的には143試合を終えた時点でトップに立ってゴールインしてくれれば贅沢は言わない。ただ「何で優勝出来たのかわからない」なんていう優勝は二年続けて出来る訳が無い。しっかりと地に足のついた野球を確立して欲しい。

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