日刊スポーツはどうしても原辰徳監督を辞めさせたいのか!?
クライマックスシリーズのファーストステージが始まる10日の朝、日刊スポーツの1面にCSに意気込むジャイアンツファンに水をぶっかける様な見出しが躍った。
先月下旬から日刊スポーツがジャイアンツの原辰徳監督の今季限りでの退任を予測する記事を大々的に紙面に載せるのは三回目。その根拠は今シーズンで監督としての二年契約が満了となる原監督に対し、球団から続投要請がなされていないというものだが、何もよりによって、これから日本シリーズ進出の可能性をかけるクライマックスシリーズに臨むという日の朝にぶつけるとは尋常ではない。
日刊スポーツはどうしても原監督を辞めさせたいのか!?
(写真:原辰徳監督を今季で最後と見なしている日刊スポーツの、クライマックスシリーズ開幕の10月10日付1面)
先月下旬から日刊スポーツが原辰徳監督の進退に言及して紙面を大きく割くのは三回。
最初はまだ優勝争いの最中の9月26日。我が家に宅配で届いた日刊スポーツの1面見出しは「山本昌 引退」だったが、最寄り駅に行くと「原監督V逸なら解任も」と1面に大々的な見出し。
今季で二年契約満了となる原監督に対し、球団から続投要請がなされていないとし、だから優勝を逃すことがあれば、球団は解任に踏み切る可能性があるというもの。
続いてはスワローズがリーグ優勝を決めた今月2日の試合結果などを報じた3日付
さすがに1面にはスワローズのセ・リーグ優勝を持ってきたが、最終面でベイスターズの中畑清監督の辞任の件と紙面を分けた。
前回の記事を受けて、「今後の短期決戦を戦い抜いて契約が満了となり、ユニホームを脱ぐ運びとなりそうだ。」と前回よりはやわらかい文体となり、「解任」という表現を用いていない。
そして冒頭に掲出したクライマックスシリーズのファーストステージ初日の朝にわざわざぶつけてきた。原監督は公式戦終了の翌日に渡邊恒雄最高顧問、白石興二郞オーナーと会談したが、その席では球団トップから去就に関する話題が出ず、それこそが球団からの最上級の檄だという記事だ。ここまで来ると我田引水もほどほどにと言いたくなる。
因みに、原監督が退任した場合の次期監督としては江川卓を挙げている。
「松井秀喜氏(41)や高橋由伸外野手兼任コーチ(40)ら、若い世代の監督候補へつなぐ役として、名前が挙がって不思議はない。」
という、いかにも裏付けがなく、推測で書いていることを現している。
三年連続でリーグ優勝を果たしていた監督が四年連続を目指した年に優勝を逃したと言うだけで責任を問われるとは、いくら常勝を旗印にしているジャイアンツであっても、さすがに厳しすぎるだろう。だがその一方で、二回目の監督に就任した2006年から丸10シーズンを経て、そろそろ見直しをという考え方があっても不思議ではない。
青年監督のイメージが強い原監督も今季の12人の監督では中畑監督に次いで二番目の年長になった。
また、三連覇の後のV逸といっても、細かく見るとチーム成績は2012年をピークに降下し始めている。
2012年 リーグ優勝、CS突破、日本シリーズ制覇
2013年 リーグ優勝、CS突破、日本シリーズ敗退
2014年 リーグ優勝、CS敗退
2015年 リーグ優勝逃す
常勝を旗印にする球団としては、今後のポストシーズンの結果にかかわらず何らかのテコ入れがあって不思議でない。ジャイアンツの通例として、優勝を逃した年に、監督が安泰ならコーチ陣にテコ入れがされる。原監督の一回目の監督歴が二年で終止符を打ったのは一年目のリーグ優勝、日本一から一転して二年目に優勝争いに絡めずに三位に終わると、球団はコーチ人事の見直しに着手したが原監督の片腕とも言えた鹿取義隆ヘッドコーチの処遇で球団と対立。原監督は退任を余儀なくされた。「読売グループの人事異動」と渡邊オーナー(当時)が言い放って物議を醸した。
今回も原監督が仮に続投するにしても、不振に終わった打撃部門を始め、コーチ陣の入れ替えがなされるのは必至だろう。打撃部門の責任者は今季から総合コーチに格上げされたが村田真一コーチ。ここにメスが入ることは避けられないが、村田コーチは原監督と行動を共にするコーチ陣の中で唯一、12年間ずっと一軍コーチを務めている。村田コーチに対する処遇を誤ると、再び原監督がへそを曲げる可能性も無視出来ない。
それなら№2の川相昌弘ヘッドコーチがという考え方もあるだろうが、川相ヘッドは次期監督の有力候補の一人らしい。
ところでジャイアンツの監督といえば、生え抜きのエースか四番打者が就任するというのが不文律という暗黙のルールが出ているようだ。江川は厳密には生え抜きではないが、ジャイアンツのエースだったことに疑いはない。ただ原監督より三歳年上である。
江川、原より下の世代とすると、投手だと桑田真澄や斎藤雅樹あたりまで飛び、打者だと松井秀喜や現役の高橋由伸まで飛ぶ。だが桑田や松井には現役引退後、一定期間のコーチ経験が無い。高橋由はいくら何でも時期尚早だ。となると、原監督の下、10年間コーチを務めている斎藤雅が監督修行をしている可能性もゼロとは言えないが、今季を別にすれば投手コーチとしても川口和久や尾花高夫といった投手総合コーチの下というイメージが強く、監督候補として扱われているとは思えない。
結局、ジャイアンツにとって監督の人選は生え抜きのエースか四番打者という不文律を守ることが大事なのか、とにかく常勝であり続けることが大事なのかという究極の選択を迫られていると思う。特に前者にこだわるとしたら、本気でポスト原を球団として考えているのかという疑問が残る。日刊スポーツは江川の名を挙げているが、「名前が挙がっても不思議はない」という結び方をしているし、記事の正当性を言いたいがために苦し紛れに条件に当てはまる名前を挙げているに過ぎない感じがする。
日刊スポーツが何故原監督の退任にこだわるのかは理解しかねる。単に辞めさせたいだけなら、過日明らかになった福田聡志の野球賭博関与の件と結びつけることも可能だが、その記事では触れていない。
個人的には、表向きはともかく、後継者不在を理由に原監督は新たに一年契約で続投という感じになりそうな気もするが、後継者を決めるまでの中継ぎ監督に川相ヘッドコーチを指名する可能性もあると見ている。桑田を監督候補と見なしているなら、桑田をコーチとして招聘するだろう。江川がジャイアンツの監督になるのを見てみたい気もするが、あの「清武の乱」の時の話からすると…
さて、当のジャイアンツはファーストステージを1勝1敗。もしも明日12日の第三戦に敗れることがあると、日刊スポーツの報道通りなら、ファイナルステージまでの予備日に当たる13日に原監督退任、新監督発表という運びになる。因みにジャイアンツの歴史では監督不在の日というのはないそうだ。監督の退任を発表する際に次期監督も同時に発表されるのだ。ということは、原監督に代わる次期監督も既に内示を受けている?
仮にそうなるとしても、その日が来るのは一日でも遅くなって欲しい。敗戦処理。はCLUB G-Poの先行予約で応募した東京ドームで行われるファイナルステージの第6戦に当選していたことが、今日誤配信されたメールで明らかになった<笑>。
何やってんだ、イープラス&CLUB G-Po<苦笑>。
神宮球場で行われるファイナルステージの第6戦のチケットも取得済みだ。
これで四年連続、通算で7回目のファイナルステージ最終戦のチケット購入。因みに実際に試合が行われたのは過去には一度だけ…。
平日なので試合開始からの観戦は無理にしても、原監督の胴上げには間に合いたい。スワローズにリベンジするのは原監督が率いるジャイアンツであって欲しい。
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コメント
白山GK様、コメントをありがとうございます。
> 松井秀喜さんは、ヤンキースの巡回コーチとしてほぼ毎日、マイナーの打撃コーチをしているようです。
ですから、コーチ経験は積んでいます。
あ、そうでしたね。
経験が無いと言ったら誤りですね。
> まあ、帰国はしないでしょうけどね。
松井は今のところ、ジャイアンツに拘束されたくないといった感じの印象がありますね。
投稿: 敗戦処理。 | 2015年10月14日 (水) 00時18分
松井秀喜さんは、ヤンキースの巡回コーチとしてほぼ毎日、マイナーの打撃コーチをしているようです。
ですから、コーチ経験は積んでいます。
監督は無理でも、巨人の打撃コーチには本人次第ですぐに登用できますよ。
まあ、帰国はしないでしょうけどね。
投稿: 白山GK | 2015年10月13日 (火) 07時01分