何を今さら!?「今年はNPB80周年」
熊崎克彦コミッショナーは新年の挨拶で、「今年、日本野球機構の前身となる日本職業野球連盟の創立から80周年を迎えます。最初のペナントレースがはじまったのも、80年前のことです。」 とその冒頭で謳っている。上述の写真の様に二年前に80th ANNIVERSARYと謳っていたにもかかわらず、よくもしゃあしゃあと、というのが第一印象だ。
もちろん、多くのファンが認識しているとおり、二年前はジャイアンツにとっての80周年。2014年の80年前、1934年の12月に読売ジャイアンツが創立されたのだ。現在に至る十二球団で最古のジャイアンツが誕生してから80周年ということで、NPBも80周年と謳っていたのだ。敗戦処理。は二年前にも日本のプロ野球はホントに今年で80周年なのか!?というエントリーを2014年1月6日付で立てたが、本質的には今年、2016年こそがNPBの80周年に当たると考える方が合理性があると敗戦処理。は考える。
昨年は阪神タイガースが球団創立80周年。今年は中日ドラゴンズが80周年を迎える。熊崎コミッショナーの挨拶にもある様に、NPB(日本野球機構)の前身といえる日本職業野球連盟が創立され、最初の公式戦が行われた1936年(昭和11年)を起点とするのが機構としては自然なのだ。
この挨拶文を読む限りでは、80周年云々は落語でいえばまくらの様なもので、特に80周年に因んだ行事を行うとか触れていないが、この先、90周年、100周年と日本の野球界が続いていくことを考えれば、ジャイアンツという最初の球団の創立をNPBの元年とするより、組織体ができあがり、公式戦が開始された年を起点とする様にシフトチェンジする方が機構のあり方として妥当だと考える。
約80年間の長きにわたり、読売ジャイアンツが日本のプロ野球人気、繁栄に尽くしてきた功績が多大であることは疑いがないだろう。だが、それとこれとは別。NPBとしての周年行事は1936年を起点としての80周年に当たる今年から徐々に移行していくべきであろう。
これは昨年ジャイアンツから不名誉な失格選手が出たからとかそういう次元で言っているのではない。ジャイアンツを例えて「球界の盟主」という呼び方をすることがあるが、盟主=連盟の主と解釈すれば、ジャイアンツに限らず特定の球団が盟主と呼ばれるのは尋常ではないと思える。
二年前に80周年と謳ってしまった手前、今年、NPBが主導して80周年関連イベントを企てたり80周年記念グッズを売り出してもファンの食いつきが今ひとつになることも懸念されるが、十年後の90周年、二十年後の100周年に向けて今年から帳尻合わせすべきではないか。その上で、2024年にはジャイアンツの球団創立90周年を祝い、2025年にはタイガースの球団創立90周年を個別で祝えばいいのだ。
1月1日付エントリーパ・リーグの今そこにある危機-ゲスの勘ぐり極み で、ソフトバンクが、セ・リーグ版「讀賣」になりはしないか?と危惧したが、ジャイアンツに代わってホークスが盟主呼ばわりされるのも好ましいことでは無いと思う。同エントリーにコメントをいただいたサフランさんのコメントにある様に、12球団あってのプロ野球であるためにも、NPBにまず立ち位置を改めて欲しいと願う次第である。
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コメント
xyz様、コメントをありがとうございます。
> 今年が80周年といえば、阪急球団創立を思い出します。
これは大変失礼いたしました。今年は中日だけでなく、阪急も創立から80周年ですね。
巨人、阪神、中日、阪急。この老舗四球団は身売りしないものだと思っていました。
オリックス・バファローズに関しては正直に言ってノーマークでしたが<汗>、は80周年関連行事をするのでしょうか?
投稿: 敗戦処理。 | 2016年1月 5日 (火) 23時00分
今年が80周年といえば、阪急球団創立を思い出します。
ひょっとして、熊崎コミッショナー、隠れ阪急ファン…なんてことはありませんよね。
お粗末様でした。
投稿: xyz | 2016年1月 5日 (火) 20時20分