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2016年1月 5日 (火)

「名球会ベースボールフェスティバル2016」に思う…

昨年の大晦日のスポーツニッポン1面に「伝説の名勝負再び」と謳って、日本プロ野球名球会の行事が紹介されていた。現役選手を含めた名球会の会員によるイベントが111日に福岡 ヤフオク!ドームで行われるのだが、そのなかで名球会会員をセとパに分けた対抗試合を行い、「平成の名勝負」と呼ばれた野茂英雄VS清原和博を始めとする往年の名対決を再現したり、体調次第では長嶋茂雄王貞治も打席に立つプランもあるという。


清原だけでなく、立浪和義も出場予定で、別の意味でも注目を集めそうなこのイベント。さすがは名球会と言いたいところだが

 



昨年の大晦日のスポーツニッポン
1面にも出場予定者が出ているが、日本プロ野球名球会のホームページで確認されたい。おそらくは最年長の小山正明さんを始め、天下のONを含め、そうそうたるメンバーが名を連ねている。もちろん現役の井口資仁、松井稼頭央、岩瀬仁紀も参加。ついに名球会も二チーム分のメンバーを組めるだけの大所帯になったという意味でも感慨深いものがある。


ただ、14日付の前エントリー何を今さら!?「今年はNPB80周年」 で書いた趣旨で考えると、こういうイベントをNPBこそが主体となって行うべきではないのかと言いたくなる。


NPBも過去には「OBオールスターゲーム」を開催していた時期があった。2001年には出来たばかりの札幌ドームで第1回を行い、2003年には松山坊ちゃんスタジアムで第2回を行った。当時の企画では二年に一度のペースで行う予定だったが、残念ながらこの二回のあと、継続されなかった様だ。


2010年にはプロ野球OBクラブ(全国野球振興会)主体で1月に東京ドームで「プロ野球OBオールスターアスリートカップ」が開かれたが、これも継続的な催しにはならなかった様だ。


名球会の活動にケチを付けるつもりはないが、名球会は通算200勝、2000本安打、250セーブという限定的な通算成績を挙げた選手のみの団体。名球会会員は一人残らず球史に名を残す名選手であることに疑いはないが、逆をいえばその会員資格が限定的であるが故に、球史に名を残す名選手を一人残らず網羅しているとは言いがたい。野茂英雄VS清原和博の対決を再現出来ても江川卓VS掛布雅之は再現出来ない。


それを考えると、NPBが音頭をとり、プロ野球OBクラブのネットワークを駆使してより幅広いOBの中から、ファンが観たいと思う対決が実現する様な人選が出来る方が望ましいと思うからだ。


もちろん名球会という括りであるからこそ、現役選手をも含めることが可能というメリットがあり、名球会が野球ファンへの還元の一環として今回の様なイベントを行うことを否定するものではない。


NPBは日本シリーズやオールスターゲームという限定された収入源だけと言う体質を改めるべく、以前は五輪やWBCのたびごとに組んでいた野球日本代表チームを「侍ジャパン」として常設化し、国際大会だけでなく、それらが実施されない年の親善試合などでの収入をNPBの収入源とすることで収入の強化、安定化を図っている。だが、それだけでいいのだろうか?少なくとも充分ではないだろう。


球界に貢献したOBを大切にし、彼らと、彼らを懐かしむファンとの橋渡しをし、それによる利益の一部をNPBの収益にするのも一案だろう。少なくとも名球会よりは人材が豊富なのだから。NPBはもっともっとやるべきことがあると敗戦処理。は思う。

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